5年間の超節約生活を続け、やっとの思いで買った外車のバイクをマンションの駐輪場に停めていた。
ある日、同じ階に住んでいた21歳の若い奥さんがいきなり部屋を訪ねてきて、「本当に申し訳ありません!あの大きなバイクをこかしてしまいました」と言うので現場を見に行くと、僕のバイクは右側に倒れ、割れたカウルの破片やサイドミラーが散乱していました。
奥さんの話を聞くと、原付で買い物を済ませて帰ってきた時に僕のバイクの左側に停めようと進入したところ、バランスを崩して右側に倒れ、とっさに僕のバイクに掴まったがその勢いのまま僕のバイクごと倒れてしまったそう。
僕は奥さんを連れて自室に戻りましたが、あんなに苦労して買ったバイクを壊された怒りで冷静に話をすることが出来ませんでした。
テーブルをバンバン叩いて頭ごなしに怒鳴りまくっていました。
何を言ったかもほとんど覚えていません。
奥さんはひたすら正座で俯いて謝罪を繰り返していました。
話が弁償になったところで、バイクを買ったショップの担当に来てもらい、修理の見積もりをしてもらうことになりました。
担当者がざっと見て周り、「細かい金額はまだわからないけれど、ざっと30万近くかかると思うよ?」と言うと、奥さんは「さ・・・さんじゅ!?」と目を大きく見開いていました。
再び僕の部屋に戻ると、「申し訳ありませんが、私に30万ものお金はすぐに用意出来ません。でも必ず払いますので分割にしていただけませんか?」とほぼ土下座のような状態で言ってきた。
しかも、「主人にはどうか内密に・・・」と付け加えてきました。
確かに21歳の専業主婦に30万のお金が用意出来るなんて思っていなかったし、この旦那さんも21歳の同級生で、高校を出て働き始めたのでそんなに稼ぎが良くないのも予想していた。
僕が、「じゃあいくらならすぐに払えるの?いくらなら旦那さんにもバレないの?」と聞くと、「・・・15万円です」と言うので、とりあえずその15万円を取りに帰ってもらった。
しばらくして現金の入ったボロボロの封筒を持って彼女は部屋にやってきた。
そして僕が現金を受け取ると彼女はこう言った。
「残りのお金も必ずお返しします。なので、どうか主人にだけは内密にお願いします・・・」
よっぽど旦那さんにバレるのが恐ろしいのだろう。
しかし彼女が何回も何回も念を押してくるので僕は苛立っていた。
「足りない分は身体で払ってもらってもいいんだぞ・・・」
僕は考えてもいなかったことを呟いてしまった。
彼女は僕をじっと見つめてきた。
たぶん彼女には僕が悪魔に見えていたんだと思う。
そしてしばらくして彼女がこう呟いた。
「・・・身体で払う、というのはどういうことをすればいいんですか?」
僕はすかさず、「脱げよ」と言った。
彼女は躊躇いながらも一枚一枚身に着けていた服を脱ぎ始めた。
そして一糸まとわぬ裸になって、「本当にこれで残りのお金払わなくていいんですよね?主人にも黙っておいてくれるんですよね?」と言った。
僕は頷くと彼女を寝室に連れて行きベッドに押し倒した。
さすがに21歳の身体は美しかった。
男性経験なんてほとんどないのだろう。
まったく黒ずんでいないピンク色の乳首が印象的だった。
薄い陰毛を指で分けるとこれもまたピンク色の綺麗な女性器だった。
僕が彼女の体を弄んでいる間、彼女はぎゅっと目を瞑り、息を殺して耐えていた。
しかし女性器に舌を這わすと微かな声が漏れ始めた。
僕は彼女の目の前にペニスを突き出すと、「咥えろ、しゃぶれ」と命令した。
彼女は僕を見ないようにしてペニスを口に含んだ。
お世辞にも上手とは言えなかった。
なんとか亀頭の部分まで口に入れたが、そこからは舌で適当に舐めているだけだった。
僕は彼女に仰向けになそって寝るように命じると、彼女は仰向けに寝転がり、顔を腕で隠しながらゆっくりと両足を開いた。
彼女の性器は僕の唾液と彼女自身の愛液で光っていた。
そしてペニスの先を彼女の性器に当てるとゆっくり挿入した。
「・・・っ!・・・ん」
彼女は右腕で目の辺りを隠しながら、左手で自らの口を押さえて声を出すまいと必死に耐えていた。
彼女の中はとても狭く、温かく、そして痛いぐらいに締め付けてくるものだった。
僕が腰を前後に動かし始めると、彼女からはだんだんと大きな声が漏れてくるようになった。
そして彼女の目の辺りから大粒の涙がポトポト落ちてきていた。
僕は込み上げる射精感に逆らうことなく、彼女のお腹めがけて射精した。
そして彼女の横に寝転がり彼女の頭を撫でた。
僕も彼女も一言も話さなかった。
僕は彼女の頭を撫でながら泣き止むのを待った。
しばらくして彼女は起き上がり、ティッシュでお腹の精子を拭き取るとこう言った。
「これで終わりですよね?もうお金払わなくていいんですよね?」
彼女はまだ涙声だった。
僕が静かに頷くと、彼女はさっさと服を着て僕の部屋を出て行った。
その日の夜、部屋が暑かったのでベランダに出てタバコを吸っていると、ちょうど僕の部屋の上の階から彼女の元気そうな声が聞こえてきた。
ちょうど旦那さんも帰っているようで新婚ホヤホヤの幸せそうな声が聞こえている。
ズキッと僕の心が痛んだ。
そしてとてつもない罪悪感が襲ってきた。
目の前に泣いている奥さんの映像が浮かび上がった。
(僕はなんてことをしてしまったんだ!)
たかがバイクの修理代のために、新婚で幸せ絶頂な奥さんの心に一生消えない傷を負わせてしまった。
別に彼女は『お金を払わない』なんて言っていないじゃないか。
僕があのバイクをマンションの駐輪場に停めずに、近くの小さなガレージでも借りてそこで保管していればよかったんじゃないか。
そう言えば、彼女が裸になった時に腹や腕に赤く腫れている箇所がいくつかあったように思えるけど、彼女がこけたときにケガはしなかったのだろうか?
なぜ彼女のケガを気にかけなかったのか?
そんなことが一気に僕の頭の中をぐるぐる回っている。
僕は部屋に入ると彼女から渡された封筒を見てみた。
消えかけていて読めないが薄っすらと文字が書いていった。
僕にはそれが『結婚祝』、そして裏面にも消えかけているが『祖母より』と書いてあるように見えた。
後悔の念に苛まれる毎日を送るハメになった。
数週間後、修理が終わってバイクが僕の手元に帰ってきた。
近所の貸しガレージを借りたので、そこにバイクを停めてマンションに帰ると、旦那さんと仲良く出掛けていく彼女の姿を見た。
無邪気に笑ってはいるが、その瞳の奥には暗いモノがあるように感じた。
彼女から受け取ったお金には手をつけていない。
受け取った時のまま、僕のベッドサイドのテーブルに置いてあった。
僕はその封筒と、『バイク直りました』と書いたメモを新しい封筒に入れて彼女の名前を書いた。
そして旦那さんの不在を見計らって彼女の部屋に出向き、チャイムを鳴らした。
奥さんが玄関の向こう側に来た音を聞くと、新しい封筒をドアについている新聞受けに入れた。
中から封筒を開ける音が聴こえたので僕はその場を立ち去った。
廊下の角を曲がる時、彼女の部屋の玄関が開いた音が聴こえたが、僕は振り返ることなく角を曲がった。
それから2ヶ月後、僕は転勤のために引っ越しすることになった。
最後に駐輪場に行くと、あの時と同じ状態で埃をかぶった彼女の原付があった。