僕は、その日まで、女性とキスさえもしたことがなかった。その日は、友人の誘いで飲み会だった。知らない人もいたけど、皆顔見知り。かずみさんという女性もそのなかの一人だった。かずみさんは僕のことを、だいと呼んで可愛がってくれていた。
かずみさんは、僕よりも10歳年上の女性。明るい性格の、でも飲むと少しはめをはずしすぎるようなところがあった。
二次会のカラオケも終わり、じゃあ帰ろうかということになった。僕は運転手ということで飲んでいなかったので、皆を送っていくことになった。僕の車には、かずみさんと、その仲のいい友人が乗り込んだ。その友人を送った後、僕はかずみさんと二人きりになった。
酔っているかずみさんは、車の中でわけのわからないことを言っては僕を困らせた。コンビニによって、またビールやチューハイを買ってみたり、急に車を止めてくれと言ったり。そのうち、人気のいない通りに差し掛かったところで、また車をとめさせられた。
「だい、彼女いるの?」
「。。。いませんよ。」
「どうして?」
急に変なことを聞く。僕が適当に答えているのが気にいらないのか、ますます質問は加速した。
「ねえ、だい、キスして。。。」
「え?」
僕はびっくりしてかずみさんを見た。
「して。」
僕は急に心臓がバクバクしてきた。
「だ、だめですよ。」
「。。。がまんできないの。して。」
「。。。だめです。あ、あの、実は僕は。。。したことなくて」
かずみさんはちょっとびっくりしたような様子だった。
「。。。あれ、だい。。。じゃあ、エッチとかも?」
「。。。。ええ、ないです。。。。」
しばらく沈黙があった。僕は、混乱する頭を振り払うかのように車を発進させた。
交差点を何本か過ぎた信号待ち。
「。。。私、だいとエッチしたい。。。」
「え?」
「。。。いいでしょ?」
「ちょ、ちょっとまってください。」
僕はまた車を止めた。かなり動揺してた。
「。。。どう?」
「。。。いや、そりゃ、したいですけど」
「。。。わるいことじゃないよ」
沈黙が続く。
「。。。じゃ、キスだけさせて。」
僕はかずみさんを見たが、何も言えなかった。
「目を閉じて、だい」
僕は目を閉じた。かずみさんが助手席から運転席の方へ身を乗り出してくるのがわかった。そしてすぐにかずみさんの唇が僕の唇に重なってきた。そのうちにかずみさんの舌が僕の口の中に滑り込んでくる。
僕は気が遠くなっていた。されるがまま。
かずみさんの手が僕の太ももをさする。そして僕の手を引いて自分の胸を触らせた。
やわらかい胸の感触が手に伝わる。
「。。。どう?」
「はあはあ」
僕は息がうまくできなくて、息切れを起こしていた。
「。。。続きしようよ。」
僕は震える足でアクセルを踏んだ。
とあるビジネスホテルの駐車場に車を止めた。
ロビーでかずみさんに鍵をもらった。
「先に行って待てって」
本当にワンルーム。ベッドが一つ。
かずみさんが遅れて入ってきた。
「だい、鍵かけて」
僕は鍵をかけた。かずみさんは、椅子に座ってチューハイの缶を開けた。
「立ってないで、こっちおいで。。。ねえ、キスして」
僕の方からキスをした。今度はお互いに舌を絡めて。
かずみさんの手が僕の股間をまさぐる。
「ねえ、見ていい?」
「。。。うん。」
かずみさんは僕のズボンのファスナーをおろす。
「。。。これが、だいの。。。」
かずみさんは僕のものを優しくさすった。既に先端からは透明な液体が溢れ出ていた。
「。。。シャワー、先に浴びておいで。」