小学生の頃は内向的で友達も少なく、学校から帰ると一人でゲームすることがほとんどだった。
6年の夏休みだった。その日は母親がお出かけで一人で留守番していた。当時は母子家庭だった。
夕方にコンビニに弁当を買いに行った帰り、南米系(たぶんブラジル)の女性に声をかけられた。
住んでいた団地には出稼ぎの南米系住人が増えていた。
すごくグラマーというか子供の僕には大きな女性だった。「サッカーやるの?」みたいなことを聞かれた。
首を横に振ると、にこっと笑ってた。それが最初の出会いだった。
9月の連休だった。また母親が家を空けた。その時は3日間もだ。一人っ子で心細かったが、仕方なく留守番になった。
夜遅くコンビニの行くと、夏休みに会った南米女性に会った。コンビニを出ると女性は僕のあとをつけるように
一緒に出た。そして僕に、「どうしたの?」聞かれ、留守番で一人だからと答えた。
すると「お土産の美味しいジュースがあるから」と誘われた。手渡しで貰えると思って付いて行った。
部屋は別棟の4階だった。ドアを開けると僕を中に招き入れた。躊躇する暇もなかった。
クーラーが寒いくらい効いていた。部屋の壁には、派手な衣装がたくさん掛かっていた。
いまなら水商売の女性と分かるが、当時の自分には分からなかった。
キッチンからジュースの入ったビンとグラスを持ってきてテーブルに置いた。そして一緒にお弁当食べようと言った。
仕方なく弁当を食べた。食べ終わるとジュースを飲むように言われた。すごく美味しかった。