元妻の幸せ


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些細なことで別れた元妻から電話があった。
「あなた・・・私ね、再婚することにしたの。だから、連絡先をね、その・・・」
「ああ、俺の携帯から削除するよ。」
「そうしてくれる。ありがとう。最後まで優しいのね。じゃあ、あなたも幸せになってね。」
別れてから3年のことだった。

俺が23歳、元妻が21歳で出会い、2年後に結婚した。
早いんじゃないかとの声もあったが、勢いで結婚した。
若いからまだ子供は作らず暫くは共働きで過ごした。
結婚して3年、そろそろ子供を望んだ俺と、望まなかった元妻、喧嘩が絶えなくなっていった。
「そんなに子供が欲しけりゃ、子供を産んでくれる女と結婚しなさいよ。いつでも別れてあげるわよ。」
「じゃあそうさせてもらうよ。」
あっけない終わりだった。

俺は30歳で再婚し、31歳で父親になっていた。
その矢先の電話だった。
これでアイツも新しい幸せを掴んだか・・・そう呟きながら、元妻のデータをアドレス帳から削除した。
再婚した妻は元妻より4歳若いが、元妻ほどいい女ではなかった。
でも、見るからに真面目そうで楚々としていて、身持ちが堅そうな女で、結納まで体を許してくれなかった23歳の生娘だった。
そんな女をじっくり開発する新婚生活もまた、楽しかった。

元妻のアドレスを削除して10年、一女一男に恵まれ、穏やかな幸せの中にいた俺だった。
そんな時、元妻のAVを見た。
元妻がインタビューに答えるところから始まった。
「ええ、主人が私の前の夫とのSMごっこの動画見て、興奮するからAVだったらもっと興奮するんじゃないかと思って・・・」
本当か嘘かは知らないが、元妻は美熟女AV女優になっていた。
かなり上玉の美熟女でと評判になり、引退するまで10本くらいの破廉恥な作品を残した。
俺が愛した美人元妻は、あれで幸せだったのだろうか・・・

 

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