そこは森の深く入ったところで、朽ち果てた廃屋が一軒ぽつんとたたずんでおりました。
そこで計画されたとある事業の説明会開催のため、事前の下調べということで、現場を訪れたのです。
「真里ちゃん今度結婚するんだって」
体育会系の塚原さんが尋ねると
「そだよ。もうやっちゃったの。貫通式も済んじゃったの」
と上司の六本木さんがやる気なさそうに応えます。
「道わかんな~い」
森の奥はもう砂利道ですらない穴ぼこだらけの道に。
「ほら。先をごらん。支店のえむお君、真里ちゃんのフィアンセの登場だ」
見ると、道の先に一台のバンが止まっていました。
「の〇たくんきてくれたの」
「えむお君のこと、真里ちゃんはの〇たくんっていってんのか」
塚原さんが不穏な様子。
「そーなんですよ。塚原さん。えむお君は真里ちゃんの穴という穴にいろんなものを出し入れする仲だったんですよ」
六本木さんの知ったかぶりの解説を本気にした塚原さんはこうしてエロモードに突入していったのです。
乗ってきたバンを降り、歩き出すとパンプスに小石が入ってしまい、片足立ちになったところを、すかさず塚原さんがフォロー。
「ナイスですよ」
とうっかり口に出したせりふが殺し文句になったのか、小柄な私は、一気に塚原さんの腕に抱きすくめられてしまいました。
「私も混ぜてくれないか。そっちのほうはトンとご無沙汰で」
六本木さんは止めるどころか参加の意欲を露わにしました。
頼りのの〇たは車の中で昼寝でもしていたのか。
塚原さんと六本木さんが私の開発途上の三角地帯で、一発ずつ果てるころ、まだフィアンセは幸福な午睡の中でした。
「真里ちゃん、久しぶりに興奮したよ。さてと、えむお君に案内してもらおうか」
何事もなかったかのように、の〇たの車の運転席の窓をたたくと、
「遅かったじゃないか」
と怒りの表情。
遅かったのはあなたなの。
もう手遅れなのよ。