地区班


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小学校のころ、地区班で登下校をしていて毎朝、幼なじみの絵里の家の前で待ち合わせていた。いつも少し早めに行って絵里の家に上がって少しして他の子たちが集まってきた頃に一緒に家を出るようにしていたが、4年の3学期くらいからたまに家に上がるのを拒むようになった。少し不思議ではあったが、特に深追いすることなく玄関先で待つことにした。
ある日、いつものより少し遅く待ち合わせ場所に到着して玄関前で寒さに耐えながら待っていると家の中から絵里の声が聞こえてきたが、そこで少し不思議に感じたことがあった。絵里の親はいつも朝早くに家を出かけているので朝はいつも絵里が1人でご飯を食べて身支度をしているはずなので、待ち合わせ時間に絵里以外家にいない筈なのだ。
扉越しであまりはっきりと聞き取れなかったが、独り言を言っているわけではなく、誰かと話しているようだった。

絵「ちょっと、…○○○、学校行く前なんだから我慢できないの?」
?「すぐ終わるからさー」
絵「いつもそう○○だから…」
?「ほら○○」

絵里の会話の相手は男で絵里に何かを頼み込んでいるようだ。
そしてガサガサと音がした後
絵「あっ優しくして、痛い」
?「でも時間ないよ?」
絵「んあ、ん優しく、んん」
?「気持ちいいよ、絵里」
よく分からない声が10分ほど続いた後に
?「絵里、○○○○」
絵「中!」
?「おっいくぞ!」
絵「ああああー!」

絵里の叫び声が聞こえた後しばらくして物音がして
?「気持ちよかったよ!明日もよろしくね」
絵「あっ!時間が!」
絵里が慌てたような声を上げてしばらくして扉が開いた。玄関からは地区班の班長をしている6年生と絵里が出てきた。2人は真冬だというのに額に汗を浮かべていて顔が紅潮していた。後で絵里に何をしていたのか聞いたが「大切な手紙を持ってきてもらった!」の一点張りで結局よく分からず。
ほぼ毎朝のように絵里の家に6年生の地区班長か来ていて同じような物音と声が聞こえてきたが、地区班長が卒業してからは再び家に上がって待たせて貰えるようになった。

 

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