序章
私と夫との出会いは、運命的なものでもロマンチックなものでもなく
ごくありふれたお見合いのようなものだった。
高校を卒業後、私はテ●●スタッフという派遣会社に登録し
秘書検定にチャレンジしたり、様々な研修なども積極的に受講して
ある企業の総合受付スタッフとして勤務していた。
受付、、会社の顔とも言うべきこの仕事に私は誇りと責任を持って取り組んでいた。
そんなある日、昼食休憩から戻ってきた直後、受付にある内線電話が突然鳴った。
急いで、でも丁寧に、受話器を取ると社長からだった。
社長自らが、わざわざ受付に電話をしてくるなんて、かなりレアなケースだった。
そのせいか緊張で受話器を持つ手が震えた。
社長は、いきなり私の名前を尋ねてきたので、
電話に出る時に、「受付でございます」とだけで、名前を言わなかった不備を後悔しながら、
名前を申し上げると「すぐに社長室に来るように」と言われた。
いったい何なのだろうと、心臓をバクバクさせながら社長室をノックした。
部屋の中に入ると、社長ともう一人の男性が立ちあがって笑顔で私を出迎えてくれた
頭の中に?を浮かべていると
「受付でお見かけして、どうしてもお話がしたくて、失礼だとは思いましたが社長にお願いしてしまいました」
と男性が照れたような笑顔で言った。
これが夫との出会いだった。
当時、私は21歳、夫は40歳で、年の差がかなりあった。
それでも、「一目惚れしました」と素直に頭を下げる夫は、
それまで受付で私を口説いてきた男性達と比べると、かなりの好印象だった。
また、夫は父親の会社を継いだ2代目社長で、
私が受付をしている会社にとっては、かなり重要なお客様だった。
そのため、社長や営業部の偉い方、また派遣元の営業の方などからも
かなり押しに押されて、何度かデートをし、
そして、ついには、結婚することになったのだ。
夫は結婚初夜から、その片鱗を少しだけ見せ始めた。
私は女子高出身だったことや家が貧しくて遊ぶお金がなかったこともあって
完全に処女だった。キスさえしたことはなかった。
だから、初夜の時、部屋の電気を全て消して、暗闇の中、恐る恐る夫の腕の中に入った。
私が処女であることは夫にも打ち明けてあったためか、
夫はとても優しく私の身体を撫で、唇で愛撫してくれた。
私は最初こそ緊張していたが、いつのまにか安心して夫に身を任せていた。
しかし、突然、夫は豹変した。
夫は枕元の電気を点けてから、リモコン操作で、部屋中の明かりを一気に点けていった。
そして、部屋が昼間の様に明るくなると、私の手首を掴んで強引にベッドに押さえ付けた。
「いや、ヤメテ!」
そう叫んでも、夫はやめてはくれず、
それどころか、明るみの下で、身体の全てを見せるようにと、要求してきた。
あまりにも思いやりの無い言葉に、がっかりしてしまい、私は暴れまくって夫の拘束を解くと
急いでバスルームに逃げ込んだ。
少しは反省したのか夫はドアの向こうで「ごめん、すまない」と何度も何度も謝った。
ずっとバスルームにいるわけにもいかなかったので、仕方ないから許してあげた。
夫は私をお姫様のように扱い、慌てて電気を全て消した。
バスルームから出てきた時、夫のアソコが恐ろしい程に勃起していることには気づいていた。
ベッドに入ってからも、猫撫で声で只管謝り続ける夫のことが妙に愛おしく感じて
私は「いいよ」と言って身体から力を抜いて夫に身を任せた。
その晩、普通に抱かれただけだったが、夫は私の身体を気にいったのか
何度も「素晴らしかったとか最高だった」とか言うので、
恥ずかしいし、かなりしつこかったので、次の晩は抱かれてあげなかった。
結婚後、夫が初夜の時のような暴挙をすることは二度となかった。
しかし、朝から私の身体に触れてきたり、会社から帰宅してすぐにキスを求めてきたりは、しょっちゅうだった。
その度に、私は声を荒げて、夜まで待って!と拒んでいた。
ところが、先月のこと、
父がお酒を飲んで自転車でお爺さんを轢いて怪我をさせてしまうという事件が起こった。
本当に大変なことになってしまった。
車であれば保険に入っているが、自転車だったので保険も適用されず、
実家は、弟に障害があることもあり、私が大学に進学できないくらい貧しかった。
そのため、被害者への保障などが、どうにもならず、仕方なく、私が夫に頭を下げてお願いすることになった。
事情を話すと、夫はあっさり、イイよと言ってくれた。
夫の優しさ頼もしさに感動して、涙を滲ませる私を、夫は抱きよせ
口づけしてきた。
まだ、日も落ちていない真昼間だったが、夫に感動していたので、好きなようにさせていると
夫は調子に乗って、ブラウスのボタンを外していき、ブラジャーの隙間に手を突っ込んできた。
「ちょ、ちょっと待って!」
慌ててストップを掛けると、夫は耳元で囁いた。
「明日、全額振り込むから」
は?
真顔で言っている夫のことが心底怖くなった。
私は夫に触れられないように、胸の前で腕を交差するようにガードしていると
夫は「分かったよ!」と言って自分の部屋に行ってしまった。
次の日、母からお金が振り込まれていないと連絡があり、
びっくりして自室に籠っている夫に問い質した。
すると、夫はドアも開けずに「当たり前だろ」と部屋の中から吐き捨てるように言った。
「昨日のこと?昨日のことを根に持ってるの?」
「夫を慰め癒すのが妻の役目だろ、それが出来ない妻なら要らない、この家から出て行けよ」
え?!聞いた瞬間、足元から崩れるような感覚に陥り
あまりのことに何も言葉に出せずにいると
「お前とは離婚する、既に弁護士と相談してるから」
「そ、そんな・・・」
私はそれだけ言葉に出すと、その場にへたり込んでしまった。
様々なことが頭を過った。この先、どうやって生きていくか、
貧しいながらも苦労して育ててくれた両親に申し訳ないとか。様々なことが頭に浮かんだ。
すぐに謝って、許して貰おう!と思いながらも、何も出来ずに蹲まっていると電話が鳴った。
母からだった。お金のことを心配している母に
離婚話をされたことを素直に話すと、すぐに謝って許してもらいなさい!と怒鳴られた。
良いタイミングで背中を押されて、夫の部屋の前まで行った。
「ご、ごめんなさい」
わりと大きな声で謝ったが、夫の部屋はシーンとしたままだった。
「私は貴方のことを愛しています、だから・・・」
「と、とにかく、話をしたいので部屋に入れてください」
ここまで言っても夫は何も返事をしてくれなかった。
「お願いです。話を聞いてください」
いつの間にか鳴き声で叫んでいた。
部屋の前で暫く泣き叫んでいると、突然、
『ガチャっ』と鍵が開くような音がした。
え?これって?
「鍵は開けてやるよ」
「あ、あなた!」嬉しくて思わず声が弾んだ。
「裸でなら、全裸になって入ってくるなら、話を聞いてやる」
え?今なんて・・
「入る入らないは、お前の自由だ」
そう言ったきり夫は何も話さなくなってしまった。
無言の中で私は考えた。
「許して下さい」と夫の部屋をノックした時から、既に覚悟は決めていたはずだった。
夫をこんな風にしてしまった責任は全て私にある。私のせいなのだ。
私はそう考えながら、服を脱いでいった。
「これだけは、許して」
恥ずかしさを誤魔化すため、
私は夫に貰ったハリーウィンストンのネックレスを夫に見せつけるように摘まみながら
ドアを開けた。
しかし、夫はネックレスなど目に入らないかのように、私の乳房、続いて下半身に目を向けた。
「か、隠くしてないんだ・・・」それは、唾液の絡んだくぐもったような夫の声だった。
黙って頷くと、夫は椅子に座ったまま
「こっちに来て」と言った。
言われたとおりに傍に行くと、
夫は、おそるおそるといった具合に手を伸ばし、優しく恥毛を撫でてきた。
「火焔型って言うんだよな、これ」
言いながら夫は、鼻の穴を膨らませた。
今思えば、きちんと見せたのは、これが始めてのことだった。
思わず「ごめんなさい」と言葉が出た。心から出た。
しかし、夫は何も答えずに、ただ愛おしげに私の下腹部を撫で、太股を撫でまわすだけだった。
突然、それまで下半身に集中されていた夫の視線が上に向いて
私と目が合った。
夫は恥ずかしそうに目を反らしてから、
「色、こんなに白いんだな。思った通りだよ、凄く綺麗な身体だよ」と呟くように言いながら
立ち上がった。
夫は私と視線を合わせずに、はっきりした声で言った。
「俺は浮気もしてないし、いつもお前のことを一番に考えてきた」
「はい」
自然に返事をしていた。たしかにその通りだったからだ。
「それなのに、それなのに、お前は!」
急に言葉を荒げながら、夫は私の手首を掴んで、頭上に上げさせた。
「そのままだ!そのままバンザイしたままでいろ!」
「足もだ!足も、もう少し開けよ!」
ただならぬ夫の雰囲気と自分の立場を思うと、逆らうという選択肢はなかった。
私は言われたとおりに、両手を上げ足を開いて、ちょうど大の字のような格好をした。
恥ずかしかった。とても屈辱的だった。
夫は至近距離から、私の腋の下や乳房をじっくり凝視し、
時々、しゃがみこんでは、足の間に顔を入れて、ワレメも好きな様に弄り回した。
あまりにも恥ずかしすぎて、目をギュッと閉じながら只管耐えていると、
「恥ずかしいのか」
夫の優しそうな声だった。
「これからも浮気はしないよ。だけど、時々お前のことを一番には考えずに、こうやって自分のしたい様にする」
と夫は言った。
その意味を瞬時に理解した私は、
「それって離婚しないってこと?」と聞いてみた。
夫はそれには答えずに、「そこへ座れ」とだけ言った。
ウソでしょ!こんなの恥ずかしすぎるよ!
夫の目の前で私は文字通りの全開にさせられた。
椅子に座って脚をM字のように広げさせられたのだ。
夫の鼻先がクンクンと音をさせながら、ワレメを擦った瞬間、
私は「いやっ!」と叫んで足を閉じそうになった。
しかし、その前に
「お義父さん、うちで働けるように手配したから」と、夫が気になることを言った。
「え?」
「今回の事件で会社辞めなきゃならんだろ、だから、次の働き先だよ」
え?私は全く考えてもいなかった。今後の父の暮らしのことなど。
しかし、夫はきちんと考えてくれていたのだ。
『どう考えても、お前には勿体ない人じゃないの!』母の台詞が頭を過った。
気付いた時には、
私は、本当に限界まで脚を広げながら、夫に懇願していた。
「お願いです。何でもするから離婚しないで!」
夫は暫く私のワレメを開いたり閉じたり、弄っていたかと思うと
突然、裸になって、私を貫いた。
それは、それまで一度もしたことのない体位だった。
なぜだか私は今までにないくらい感じまくって、夫の背中に腕を回しながら、喘ぎ狂った。
夫は「お前の顔を見ながら、こうやってヤルのが夢だったんだよ」と、呟くと
私の顔に向けて射精した。
夫の熱い液体が顔に掛かって目に入りそうになると、夫は慌てて拭いてくれた。
顔を綺麗に拭いた後、夫はいつも通りの正常位 で私の顔を舐めながら、腰を振った。
そして、何度か私の中に射精すると
「咥えてくれ」と言ってアソコを私に向けて突き出した。
明るいところで顔を晒してやるのは初めてだった。
しかし、言われたとおりに、一生懸命、頬張っていると、突然、夫に頬を撫でられた。
「整った綺麗な顔だよな。こんな顔して、俺のをしゃぶってるんだよな」
そう呟いてから
夫は、「離婚はやめた、酷いこと言ってごめんな」と言った。
私は喉の奥に夫のアソコが当たるのと、許された嬉しさとで涙を流しながら、
この優しい夫を喜ばせたくて、顔と舌を必死に動かした。
その日以降、夫は朝食を取らなくなった。
いや、朝、食事をしなくなったというのが正確かもしれない。
なぜなら、夫は、朝、しっかりとダイニングテーブルの上の私を頂くから。
夫はダイニングテーブルの上で、私の身体を好きなように開いて弄り回すことを非常に好む。
だから、
私は朝食を作る代わりに、シャワーを浴びて身を清めてから
テーブルの上で裸体を開いて仰向けになる。
夫は「朝日を浴びた輝くような裸体が最高に良い」と言っては、
朝食を採る時間さえ勿体ないとばかりに、時間ぎりぎりまで、散々私の身体を弄び
最後に私の口の中で自分の分身を清めてから出社する。
毎朝しっかり抜いて、スッキリしてるせいで、夫が仕事に集中できるとかで
早くも業績が上がりだしたそうだ。
そのおかげで、
今朝、「●●君(弟)も、うちに入社しないか?彼も将来のことを考えると職に就いていた方が良いだろ?」
などと嬉しいことを言ってくれた。
私は夫が覗きこんでいるお尻の穴に力を入れて、さらに広げながら
「ありがとう、そのことが、昔からずっと悩みだったの」と返事をした。
「じゃあさ、じゃあ、、悩みも解消したんだし、いよいよ、アナル良いだろ? なあ、今晩、頼むよ」
お尻の穴に入れられるなんて、屈辱すぎる。
だから、拒み続けてきた。そこだけは、ずっと拒み続けてきた。
しかし、先日も、父がかなり迷惑を掛けていると母から聞いたばかりだった。
今度は弟まで・・・
「分かったわ」
そう返事をすると、夫は「やっりー♪」と子供みたいに、はしゃいでから
ペロペロとお尻の穴を舐めだした。
「あ、っあああん♪ああん♪」
その日も、大きな喘ぎ声が、リビングに響きわたり
めざましテレビの女子アナの声が完全に打ち消された。
1章
「はあ・・・」
自然とため息が漏れる。
今日もまた夫から遅くなるとのメールが入った。
ここのところ、ほぼ毎日だった。帰ってこない日すらあった。
おしどり夫婦と噂される程、仲の良かった私達だったが、
夫が彼らと付き合い出してから、段々歯車が狂ってきた。
村松と名乗った男の貧相な顔を思い出すと、吐き気がする。
明らかに冗談だと分かってはいたが、それでも彼の下品な台詞は、いつまでも頭から離れなかった。
「旦那しか知らない人妻をオモチャにするのって、処女で遊ぶより断然、面白いんだよ」
私はビジネスのことは良く分からない。
政治家先生までも巻き込んだ大きなプロジェクトで
村松達の力がどうしても必要なのだという。
だけど、私は、夫が初めて彼らをうちに連れて来た時から、どうしても生理的に受け付けなかった。
IT企業の社長だという村松、政治家秘書をしている定森、そして証券業を営む高野、
全員が計ったかのように小悪党のような品の無い顔をしていた。
しかも、彼らは見た目だけでなく、性格も話す内容までもが、心底下品だった。
初対面である私が、席に着いての第一声が、
「奥さん、とんでもなく綺麗じゃないですか~」だった。
それだけだったら、単なるお世辞として聞き流すことも出来たが、その後が最悪だった。
「その柔らかそうな唇、かなり男を喜ばせてきたんじゃないですか~?」
私の表情が剣呑になったことを察知した夫が慌てて
「いや、いや、妻は女子高出身で、私しか男を知りませんからw」
などと言ったもんだから
「「「え?それ、本当ですか?」」」と全員がびっくりしたような表情で私に注目した。
私が「そうです!」と頷くと
「「「わーお」」」と、彼らは声を弾ませた。
その日から、夫は彼らを何度か連れてきたが、その度にウンザリした。
彼らの会話は本当に、どうしょうもなく詰まらない。
「女優の誰誰を抱いたことがある」とか
「モデルの誰誰は胸が思ったより小さかった」
「一晩100万出せば、歌手の誰誰を抱ける」とか。
そして、あの日
ちょうど夫が席を外した時だった。
「旦那しか知らないって寂しくないですか?」
「人生を損してますよ」
などと言って、村松は私の手首を掴んできた。
私はすぐにその手を振り払い、思い切り睨みつけてから、夫の居るワインセラーへ向かった。
しかし、ワインセラーで夫は、良く来たと言わんばかりに、私にワインを持っていくよう指示した。
彼らも少しは反省しているだろうと期待して、
ワインをリビングまで持っていくと、部屋の外まで話し声が聞こえてきた。
その内容は、明らかに冗談だと分かる内容ではあったが、
その下品さと女を侮辱する言い草に、思わず足が止まってしまった。
「超ラッキーじゃん、ああいう人妻を見つけるのって、、普通は相当難しいぜ」
「ああ、とんでもない美人だよな、●●さんが裏山しい」
「ばーか、そうじゃねえよ。お前知らないの?」
「何が?」
「旦那しか知らない人妻をオモチャにするのって、処女で遊ぶより断然、面白いんだよ」
「確かにw それは面白そうだなw やったことないけどw」
「てか、探すの無理じゃないか?」
「だぁから、ラッキーだって言ってんじゃん。 しかも、あんな美人ちゃんだぜ」
「あの奥さんをオモチャにかぁ・・・」
「馬鹿野郎!想像したら興奮してきちゃったじゃないか」
「そういや、うちの先生も、あの奥さんは、超ド真ん中かもw」
聞いているのがあまりにも、馬鹿らしく、
私はなんとか自分を奮い立たせて、リビングのドアを開けた。
テーブルにワインを置いて「体調が悪いので休ませてもらいます」と言う私に向けられた
彼らの粘りつくような、おぞましい視線は、言葉では言い表し難いものだった。
嫌な男のことを考えるのは建設的ではないと分かってはいたが
知らず知らずのうちに、溜息をつきながら、物思いに耽ってしまう。
そんな時、突然、電話のベルが鳴り響いた。
父からだった。
自転車で事故を起こしてしまった父だったが、
家族を大事にする夫の好意で取締役にしてもらっていた。
どうせ名前だけだろうと思っていたのだが、最近、大きな仕事を任されたとかで
随分と張り切っているようだった。
そんな父が電話口から切羽詰まったような声で呻くように言った。
「大変なミスをしてしまった・・・」
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