妻を常務に預けてしまった(3) 龍 晃一
私の失敗したことを棚に上げて妻を責めようとしていた。妻は私の失敗をカバーする為に常務に仕方なく身を捧げたのである。女は常に受身なのだ。私よりも太くて逞しいペニスで何度も逝かされ、失神してしまうと常務に惚れてしまうものである。媚びを売っているのではない。肉体の満足感が自然に常務を愛する身体になって行ったと思われる。雅美の好きなものをプレゼントされると女心は靡いてしまうものである。
このことを感覚としては理解しているが陰毛を剃られ、キス マークの残る肉体を診ると激しく嫉妬し妬みを抱いてしまう。頭では雅美に済まないと詫びるが言葉では言えなかった。常務に奪われた雅美の肉体を俺のものだと俺の精液を膣に注ぎ、口に飲ませることが唯一の憂さ晴らしであった。常務に犯され続けた沙織を戻って来ても犯し続けた。
携帯で聞いたような悶絶する絶叫を聞くことはなかった。妻の肉体は、常務のテクニックに疼いていた。私のペニスでは妻を失神させることができないもどかしさがあった。
「あなた無理しないでもいいのに----」
「俺は、雅美を常務の爺に奪われたことが悔しい----」
幾ら悔しいと言っても雅美の肉体は反応しなかった。疲れ果てていつの間にか眠っていた。
そんなことの繰り返しが毎週続いていた。
雅美の肉体を逝かせることができなくなって、4週間が過ぎてしまった。俺の辛さを和らげようといつも笑顔で家庭内を明るくしてくれている。雅美に感謝しなければならなかったが出来なかった。
雅美と常務が結婚式を挙げるためにグァム島に行く日が近づいてきた。出発の前日に常務から呼ばれた。常務の部屋に入ると笑顔で迎えてくれた
「雅美が妊娠してくれると君を部長にしてやる。君が望んでいた資材部の部長の椅子を準備している」
会社で昇格することは何よりも嬉しいことである。
「ありがとうございます」
「明日から3泊4日でグァムに行ってくる。妊娠させたい」
「頑張ってください」
以前のように反発心が失せていた。淡々としていた。
「妊娠するかしないかは神が決めること」
と思うと心も安らいでいた。
私がミスした10億円の損失を如何に解決したのか知らなかった。会社では表立っていなかった。
常務と相手の会社の社長が大学の同期であることは聞いていた。常務の剛腕さと巧みな話術で大きな問題にならなかったことは雅美の功績なのであった。
そのように考えると雅美の本心は知らないが気持ちよく送り出すことにした。グァムで着るビキニの水着もドレスも常務が準備してくれたと聞いた。
「雅美、嬉しい----」
「恥ずかしいわ」
「何で-----」
「60歳の人と結婚式することは不自然よ-----」
「それもそうだ-----嫌だと言えば------」
「何度も恥ずかしいから嫌だと言ったのよ-----」
「記念撮影するためだけのものだからって-----言って誤魔化されてしまった。折角行くのだからグァムの海を謳歌してくるわ」
雅美の言葉に安堵する私がいた。
こんな会話があったのでその夜は、雅美の子宮に心置きなく精液を注いだ。その夜は雅美が逝ってくれた。逝ったことの安堵感で心地よく眠れた。気持ちよく雅美を送り出した。
木曜日と金曜日は雅子を学校に送り、帰りに児童館に迎えに行った。金曜日の20時頃にメールの着信の音がした。メールを開けると雅美のウェデングドレス姿、ベールをしているがドレスを脱いで陰毛が見えるように撮影したもの、海の中で全裸での写メールが送られてきた。
常務のことだからそんなことをしていると思っていた。
次に来たメールは、雅美が全裸の海岸で常務のペニスをフェラしていた。懸命にフェラしている様子がわかつた。最後のメールはベッドの上で雅美が上位で繋がっている写真であった。愛している雅美がこんな爺さんとしていると思うとペニスが勃起してくる。悔しさと侘しさを紛らわせるために懸命にペニスを扱いた。雅美のショーツの上に勢いよく精液を飛ばした。
福岡と遠く離れた海上にある島、日曜日には戻ってくると思うと気持も和らいだ。
土曜日は、マンションでいると心が荒びそうなので雅子を連れて、阿蘇までのドライブに行くことにした。考えても仕方ないことなのである。旅をしていると雅美のことも忘れてしまう。
やまなみまで来ると景色が一変した。まるで緑の絨毯を敷き詰めたような草原が続いている。雅子も喜んでくれている。緑の草原で戯れながら新鮮な牛乳を飲み、アイスクリームを食べた。
阿蘇の登山道に来ると有名な草千里に着いた。雅子と初めて馬に乗った。草原のそよ風に誘われるようなすがすがしさに心も踊った。草千里の緑とブルーの湖、紺碧の空とのマッチが余りにも美しいと思えた。朝の手前でヘリコプターがあった。雅子を乗せたいと言うこともあり、一人5000円でヘリコプターにも乗って阿蘇の噴火口を空より眺めることができた。
そのまま草原を瀬本まで戻り、予約していた黒川温泉の宿に入った。黒川温泉は混浴になっている。妻に先立たれた不孝な夫を演じつつも、混浴で出会った女子大生と話することができた。話しながら女子大生の若い裸身を眺めることができた。食事は女子大生の好意で4人でバーベキュを囲むことができた。若い女性の肌には触れることができないが一緒に食事で来たことが雅子にも私にも癒しにつながった。
明日はやまなみからの帰路で福岡空港に迎えに行くとメールした。
その夜、雅美から携帯があった。
「あなた大丈夫----雅子は-----」
「やまなみに来ているよ---」
「常務とセックス三昧なの-----」
「そうなの-----常務が離してくれないの----」
「何発くらいしたの----」
「そんなの数えていないよ----いっぱいされたよ----」
「失神したの----」
「うん----」
「まだするの----」
「バスから出て来るわ-----また掛けるね」
そんな会話をしていても以前のように興奮することは無くなっていた。諦めの気持ちと明日には戻ってくると言う安心感が私を支えていた。