其の二  ぼヾみ千ずり


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 其の二  ぼヾみ千ずり  
  
 他人の女房、娘にかぎらず、たやすくぼヾをみんと思はヾ、夏向きうらだなに行くべく、午後三時すぎなれば、何れの家にても、昼寝の最中ゆゑ、皆快くねむりゐて、中には腹もあらはし、何もかもさらけ出し居るもあり。かヽる場合にのぞみ、行路を尋ねるふりして、股ぐらをのぞき込み、心静かにかくべし。毛沢山の女房あり、かわらけの子娘あり、千ずり至って都合よし。又同じ頃、神社仏閣に至りなば、もり子の遊びたはぶれたるひる寝しをるを見出しなば、近くよってすそをまくり、ぼヾを見るとも、一向たわいなく気のつかぬものなり。
  
 (『相対会研究報告』「千摺考」より)
  

 

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