今僕は夫のいる女性と交際しています。彼女の名は”ゆかり”。僕より3歳年上です。身長は162センチほどで背が高い方、とてもスリムで胸は大きくはありません。衣服の上からでも少しゆるやかにオッパイが隆起しているほどです。顔は高岡早紀を少し細くした感じで柔らかい感じです。彼女は仕事のお得意様で、かれこれ数年の付き合いになります。僕は初めて彼女と会ったとき衝撃を受け、家に帰るやすぐトイレでオナニーで一発抜いたほどでした。月に何度か彼女と会って話をするたびに、彼女の綺麗な顔立ちと年齢に似合わない若々しい声と丁寧な言葉遣いに惚れ惚れしてしまい、帰宅後すぐにオナニーをして一息ついていました。彼女との初対面から数年経ったある日、彼女から携帯に電話があり、今度会って話があるとのことだったので、要件を聞くと、
「あの、お仕事の話といえばそうなんですが、そのほかにもちょっと・・・」
と、歯切れが悪く、言い淀みが感じられたので、仕事が解約されるのかなと不安がよぎったのですが、会わないことには話も分からないので、
「分かりました。それで、いつがいいでしょうか?」
と聞くと、
「すいません、〇月〇日の午後1時にWホテル7階の〇号室で・・・」
と言ってきたので、
「え、会社ではないんですか?」
今までよそで商談をしたことはなかったので少しばかり驚き、数秒ほど無言になったのですが、彼女からの無言状態がいやに切実な状況を訴えているように思えたので、
「分かりました。それでは〇月〇日の午後1時にWホテルの何号室ですね。」
と応答すると、
「はい、ありがとうございます。お部屋にはフロントを通さずそのままお越しください。お手数おかけしますが、どうかよろしくお願い致します。」
と、いつもように丁寧な返答が帰ってきた。気のせいかもしれないが、僕が承諾したことをうれしく思っているように感じられた。そのことが僕にとってもうれしく、どのような話であっても冷静に聞いてあげようと前向きな気持ちになった。
当日、指定場所されたホテルはいわゆる一流ホテルで、外観を見たことがあるだけの場所でした。
(初めて入ったが、予想以上に豪奢なホテルだなあ・・・)
感心しながらも、フロントを通さずに部屋に行くので平静を装いながらエレベータのボタンを押した。7階につくと案内表示に従い、指定の部屋へ向かった。不思議と心臓はさしてドキドキしていなかった。僕はへの前に立ち、右手拳で「コン・コン!」とノックをしました。「カチャ!」と解錠の音が鳴り、ドアの隙間からゆかりの整った顔立ちが現れました。
「あ、Dさん(僕の名字)、どうぞお入りください。」
ゆかりは落ち着きと憂えの混じったような表情で僕を部屋に迎え入れてくれました。中はけっこう広めの部屋で、優秀なビジネスマンが泊まるような場所のように思えました。
「こちらへ。」
ゆかりが部屋の中央の丸いテーブルへ誘うと、そこには一人の男性が座っていました。彼は会社の役員をやっている彼女の夫でした。さすがに僕は驚き、
「あ、これはSさん(ゆかりの夫)、いつもお世話になっております。」
と、形式的な挨拶を述べました。Sさんとは会社で何度か話をしたこともあり、温厚で仕事のできる男性でした。ゆかりに恋心を抱いていた自分も、彼がゆかりの夫だと知った時には、(さすがにかなわんな・・・)と納得したものでした。
「まあ、どうぞ」
とSさんに勧められて椅子に腰掛けると、ゆかりも座り、
「今日はご迷惑をおかけしまして、本当にすいません・・・」
とはにかんだような笑顔で挨拶をしてくれました。僕は少しホッとし、改めて用件を尋ねると、向かって右のSさんと左のゆかりが目を合わせながら同時に「ウン」というようなずきうなずき、Sさんが、
「Dさんは、いま、付き合っている人や結婚を考えている人はいるのかな?」
とおもむろに訪ねてきたので、(え、な、なんだ、なんだ!)と予想外の言葉に狼狽したのですが、お得意様なので少し動じながらも
「いえ、私は結婚するつもりもないので、独り身ですが。」
と堂々と答えました(自慢するようなことでははりませんが)。するとSさんは目線を下に移しながら「うんうん」というように頷きながら、どこか意を得たというような表情で切り出しました。
「うちの(ゆかり)は私より10歳下でな、子供ももう就職して独立しとる。夫婦二人での生活だが、まあ、あまり私が構ってやれないんでな。Dさん、どうやろ?」
と、まったく予想もしない、仕事とは全く関係のない話が展開されました。最初は何のことやらと思ったのですが少し考えてみると、最後の「Dさん、どうやろ?」は、つまりは「妻のゆかりと付き合うことはできるか?」という質問だと分かりました。自分としては思いがけなくも、数年来愛欲の目で見てきた女性だったので、僕はすぐにSさんに確認をしました。
「それは、奥様と付き合う気はあるかということでしょうか?」
「そのとおり。もし、Dさんがよければこれからうちのと仲良くしてもらいたい。」
Sさんはさっきまでの少しためらいがちな言動が晴れたかのようにキッパリと答えてくれました。僕は心の中で、(人生の中でこんなことがあるんだ。そうなんだ・・・)と不可思議に思いながらも、僕の叶わないと諦めていた希望、いや欲望が成就しそうな現実に、体中から何か「シュワッ!」とした感覚が湧き出るのを感じ、左のゆかりをゆっくりと見ました。彼女はさすがに下にうつむき加減で目線を外していました。しかし、いい年をした人妻が恥ずかしさに男性の目を見れない様子がとても愛おしくなり、僕は優しく彼女に問いかけました。
「ゆかりさん・・・」
するとゆかりはゆっくりと顔を上げ、はにかむように僕の方を見ました。僕はこのチャンスを逃すまいという思いとともに、彼女をこれ以上辱めたくないという気持ちから目の前の夫婦に向かって言いました。
「僕はゆかりさんのことが大好きです。〇年前に初めて会ったときから大好きでした。その日に帰宅してから、すぐゆかりさんを想い浮かべながらオナニーしたくらいです!」
と僕は恥ずかしげもなく彼女への嘘偽りのない気持ちを告白し、Sさんの顔を見据えました。Sさんは柔和な笑みを浮かべながらウンウンとうなずき、
「そうか、よかった! そうかそうか・・・そんなにゆかりのことを想っていてくれたなんて。これで少し安心した。」
と、ホッとしたよう面持ちで答えてくれました。ただ、僕も確認したいことあったので尋ねると、Sさんはこれまでの多忙な業務と疲労でペニスが機能しなくなっているとのこと、もうかなりの期間、ゆかりさんとセックスを営んでいないことを説明してくれました。この間、ゆかりは始終沈黙しながらも、ゆっくりと夫と僕の顔を見ていました。僕は意を決してSさんに再確認をしました。
「Sさん、今後、僕は奥様とお付き合いさせていただきますが、後悔しませんか、家にいるときに自分の妻がほかの男に抱かれていることを嫌になりませんか?」
「心配いりません。私はな、そのことで何年も悩んできたんだから、離婚も考えたんだから。あなたに迷惑をかけることはないです。約束するよ。」
Sさんは積年の苦しみを絞りきるかのように思いを吐露してくれました。僕は心の中で、(これで問題ない。あとは・・・・)と冷静に算段し、ゆかりの方へ向き直りました。そして、
「ゆかりさん、僕はあなたのことがずっと好きでした。今も大好きです。本当に僕でいいんですか?」
と、最後は思ってもいない言葉を投げかけました。彼女は、顔を上げて軽く微笑みながら、
「はい・・・私なんかでよければ、お願いします・・・」
と最後は照れくさそうに顔を伏せてしまいました。僕は、(ああ、なんてかわいらしいんだろう・・・)と思いつつ、目の前の美しい人妻が、夫の公認で付き合えることにこれ以上ない至福感を覚えました。するとSさんがサッと立ち上がり、
「じゃあ、あとは二人でいいようにしてくれ。」
というや、そのまま振り返らずに部屋を出て行きました。僕はSさんの方を見ていたのですが、ゆかりは夫の方は全く見てなく、うつむいたままでした。あたかもこうなることを予測していたような感があります。そのとき気づいたのですが、彼女は会社から直行してきたらしく、仕事用の衣服でした。黒のタイトスカートに肌色のストッキング、白いブラウスの上に黒いカーディガン・・・地味ですがどこか清潔感があり、それが余計彼女の魅力を引き立てているように見えます。その出で立ちは僕の性欲を掻き立ててしまうには十分でした。ここがホテルである以上、ヤル事は決まっています。僕はゆかりの方に向き直りました。
「ゆかりさん、と言ってもいいですか?」
それまで僕は彼女を”Sさん”と呼んでいたので改めて確認しました。「はい。」と彼女は爽やかな笑顔で承知してくれました。僕が椅子から立ち上がろうとすると彼女も立ち上がり、お互いに近寄り、そのまま僕は彼女をゆっくりと抱き寄せ抱きしめました。ここからすべてがはじまるのです。(つづくつもり)