7 四人で 部屋に帰ると健三が手酌で飲んでいた。田崎も少々ばつの悪さを感じながら、自分のお膳に座り冷めた酒を小沢に勧めた。 「どうも。どう挨拶していいのか分かりませんが」 「驚かれたでしょうけれど、楽しめればいいじゃないですか」 亮子さんへの賛美もなければ、感想も聞かれることのない、初対面の男性二人の普段の会話を続けていた。 奥の部屋から女性達の呼び声がした。 「ねぇ、こちらにいらっしゃいま...
蛇姫様のごりやく Ⅲ 5 夢の続き 田崎の予定では、茸取りは一泊して早朝から出掛けるはずだったが、U市の渋滞が全く無くて午前中早く着いてしまった。今日の午後少し取って、また明日もと欲を出したのがいけなかった。確かに、山は豊作で沢山取れたし、妻が配る先を皮算用していたのを思い出しながらついつい引きずられてしまった。 山の中で慣れた山を甘く見たつけが廻ってきて、どうも反対側へ下りてしまったと...
3 待ちきれずに お湯に火照った躰にクーラーの冷気が心地よい。床を取ってある部屋は雨戸が引いてある。建て付けの良い雨戸は軽く押すだけで部屋が明るくなって遠方の山が霞に埋もれるように一望できる。 亮子さんが襖を静かに開けて入ってきた。 火照って昇気した肌が一段と魅惑的だ。 「こちらへいらっしゃい。クーラーの冷たい風が気持ちいいですよ。景色も良いし」 「あら、本当。まるで展望台ね」 窓から外...
今から随分以前の、まだ、携帯電話が自動車電話だけで小型の携帯できる物は無い頃の話です。もし携帯電話が今のようであったらこんなハップニングは起きなかったでしょう。 1 おじいさんに導かれて おびんずる様占いについて日焼けした顔でおじいさんが声を張り上げて説明してくれている。 『女性が身につけていた布でも糸でもいいから思いを掛けた男に渡す。それを貰った男は翌朝早くここにお参りして、そこの桂の木...
このようにして、かつての日本では夜這いに見られるような自由な性風俗に満ちていた。 農民をはじめ一般大衆にとっては、束縛の多い不自由な一夫一婦制など何の意味もなく、たとえ配偶者がいても、誰とでも寝るのが当然であり、生まれた子供は「みんなの子供」であって、集落全体(大家族)で慈しんで育てたのである。 タテマエとしての結婚家族制度は、明治国家成立以降の政権が租税・徴兵目的の戸籍制度整備...
女性が従事する肉体労働の究極の姿は、全裸での海女漁だというのが私の長年の主張だ。 労働に対する最大の効率と成果を追求する為、羞恥心も捨て去り、一糸まとわぬその身のすべてを晒す。 その気高い姿こそ、真のプロフェッショナル。 3箇所の地域の裸海女、実際、最も全裸海女に近かったのはどこの海女だろう?との考察だが。 これは圧倒的に舳倉島の海女だ。 これに関しては異論の余地がない。 私の知る限...
3月3日は女の子に性教育する日だった! 女の子の成長を祝う華やかなイベントだが、実はこのひな祭りには女性性を表す、エロチックな象徴がたくさん隠されている。 ということで、【女を輝かせる神聖(神性)なる女神のセックスとは!エロの覚醒】にひきつづき日本の性文化から「ひな祭り」を考察してみよう。 女の体には「女として生まれてきたのだから女としての性を生きたい」という意思がある。 そもそも“...
雄(オス)達は一頭の発情期の雌(メス)に順番に群がり、雌(メス)は一日に何頭もの雄(オス)と交尾する。その理由は「確実な種の保存の為」で、雌(メス)が依り強くて優秀な精子に回(めぐ)り逢う目的で「自然がそうした生殖行動を選択させていた」と言う立派な理由が在るからだ。 これは「種の保存」のメカニズムが主体の自然な生殖行動であるから、雄(オス)雌(メス)の生殖機能には目的に添った違いが在る。...