高校3年の9月初めの学園祭の時でした。
男子に「ちょっといいかな」と声をかけられました。
私は「いいけど」と言い、二人っきりになりました。
その男子は、高校2年の時同じクラスでした。
「好きです。つきあってください」と初めて告白されました。
「ごめんなさい。受験勉強で男の人と付き合ってる余裕はないの」と私は断りました。
本音はその男子に恋愛感情を持てなかったからだけど、受験で恋愛をする時間も無かったからも本当です。
私は受験勉強をし、何とか志望の大学に受かりました。県外の大学でした。
職員室・事務室近くの廊下に、進路が決まった生徒の紙が貼られました。
私は、学園祭の日に告白してきた男子の名前を探しました。ありました。彼は、調理専門学校に決まってました。
彼の名前を見ながら、(どんなちんこしてるんだろ?)と思いました。
振り返ると彼がいました。
「将来は、調理師になるの?」と彼に言いました。
「うん。君も大学に受かってよかったね」
「ありがとう」
「お互い、卒業しても頑張ろう」
「ええ」
「じゃあ」
「・・・あの、今から帰るの」
「そうだけど」
「一緒に帰らない」
「いいの?」
「ええ」
放課後、私は彼とデートをしました。別れ際にキスをしました。
「さようなら」
彼と会った最後でした。
数日後、私達は高校を卒業し、別々の道を歩き始めました。