うたがき、あるいは雑魚寝


3文字数:524

うたがき(歌垣)
    
古代、男女が山や海辺に集まって歌舞飲食し、豊作を予祝し、また祝う行事。
多く春と秋に行われた。
自由な性的交わりの許される場でもあり、古代における求婚の一方式でもあった。
人の性行為が植物にも生命力を与えると信じられていたと思われる。
のち、農耕を離れて市でも行われるようになった。かがい。
山、磯、市などに男女が集まって、豊穣を祈り、共感呪術である性の交わりを行った。
植物も繁殖に人間と同行為をするという観念から、生産=生殖の信仰による。
    
ざこね(雑魚寝)
    
石川県の能登半島には、昔から雑魚寝という風習がある。
今では単なる雑魚寝だが、祭りの夜に男女が自由に雑魚寝をすることが認められていた。
民俗学者たちの研究で、乱交がおこなわれていたという説がある。
    
さんろう(参籠)
    
一般におこもりとよばれるれる参籠は、修行僧などが堂宇にこもって神仏に祈願をこめる風習で、9世紀末から10世紀にかけて始まった。
祭りの場でのおこもりは共同祈願のための物忌に服する忌籠(いみごもり)の祭りであったのが、後に暗やみに乗じて性的行事を伴ったものとなった。

 

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