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人妻は2度淫乱になる〜1度目は精神として、2度目は肉体として〜


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私は女性に恐怖を抱いています。今、彼女らしき人がいます。正式には交際していないのですが、いい寄られ時々デートに出かけています。様子から見て、明らか彼女は私としたいそうです。しかし、私は怖くて出来ません。
何故なら・・・

私の母は身長160センチほどです。鼻は高く、眼は深く澄んでいてラファエル前派の絵画の人物のような、顔だちをしていました。ロセッティが描くペルセフォネが一番近いでしょうか。周りからは、
ーきれいなお母さんだね
とよく言われたものです。
髪は少しウェーブのかかったしっとりした黒で、肩に届くくらいまでの長さです。性格も大人しくしかししっかりとした優しい母でした。勉強もよく教えてもらい、おかげでいい中学に入れました。私はそんな母が大好きでした。
ただ、小さい頃はよく憂鬱な顔をしていたんですね。その顔を見ると、何とも物悲しい気持ちになりました。

小4の頃から、母は明るくなりました。そして綺麗になりました。その理由を数年後に知ることになるのです。

中3の時です。
7月、その日も朝はいつもの母でした。母はトーストを綺麗に焼いてくれました。父はビジネス誌を読みながら美味しそうに食べていました。
「和樹。今回の期末はうまくいきそうか?」
「うん。ばっちし。」
「そうか。頑張れよ。」
いつものように母は、父と息子の会話を微笑みながら、見ていました。
その日は部活が中止になったので、いつもより早めに家に帰りました。 アスファルトの道路は暑く、汗をダラダラと流していました。
「お前。汗凄いぞ。」
「ああ。じゃあな。」
「和樹。」
「なんだ。貴紀。」
「お前の家に来ていい?」
「いいけど。」
私はクラスメイトの貴紀と、家へ向かいました。
貴紀は同級生です。エッチな話が大好きでした。男子校であることをいいことに、授業中でも平気で下ネタを話していました。そんな貴紀でしたが、お母さんが色んな男と浮気を繰り返した結果、性病になってしまったのです。 それからは修羅場だったそうです。
その時は大変だなと思いながら、人ごとのように聞いていました。その頃から、貴紀は下ネタを口にしなくなり、性格も大人しくなりました。

私は、庭の池の錦鯉にエサをあげます。私の日課です。錦鯉は勢いよく、エサに吸い付いてきました。
「錦鯉飼っているの?」
「うん。」
「誰かいる?」
「誰もいないと思う」
ガラガラガラ
玄関のドアを開けます。するとリビングの方から母と複数の男性の話し声がしました。
ーお客さんかな
私と貴紀は、邪魔にならないようこっそりと2階の8畳ほどある和室の勉強部屋へ上がって行きました。
その後は、ベッドで寝転がりながら2人で数学の勉強を楽しんでいました。しばらくは母と男の人達の声が、微かに聞こえてました。しかし、突然、聞こえなくなったのです。
ーん?
私は、不思議に思いました。
「どうした?」
「いや」
数学を中断し、すっと耳を澄ましました。それでも聞こえません。
そこで押し入れを開けました。そして、底板を外しました。こうすると下のリビングの声がよく聞こえるんですね。ただの好奇心です。深夜、両親はドキュメント番組をよく見るんです。私はそれが好きなのですが、小学生の時は早く寝ないといけないので、こっそりと聞いていました。
「何?俺にも聞かせて。」
私は貴紀と2人でウキウキしながら床に耳を当てました。
ーどんな話をしているんだろ。ビジネスの話かな。
しかし、いつもと様子が違うことに気付きました。

まず、
チュバッ!チュバ!
パン!パン!
といった音がしました。
ー何か叩いているのか
次いで、
「はあん!はあん!」
と抑揚の効いた喘ぎ声がしました。母の声でした。
ー苦しそうだな。大丈夫かな?
私は母が心配になりました。
ー助けなきゃ
そう思った時会話が聞こえてきました。
「はっあ〜ん!真昼間にこんなことしていいの?講義受けなさいよ。学生でしょ。はああーん!」
ー大学生がいるのか?何でだ?
「そんなこといって、もうこんなグチョグチョじゃないですか。」
弱々しい男の声がしました。
ー何か作っているのか?何がグチョグチョやんだろう?
「旦那がこの痴態を知ったら、どう思うんだろうな。」
別の男の声もします。野太い声です。
「フフッ、もうここまでにしときなさいよ。ああ!」
母の叫び声がしました。聞いたことのない声でした。
「もうイッたみたいですね。」
「マンコだけではもう収まりませんよね。あなたは。」
私は、意味がわかりませんでした。ただ、マンコと聞いた時、何となくエロい会話をしていることだけは分かりました。
しかし、それだけでも私にはショックでした。
ーあの上品な母が何で?
振り向くと、貴紀が私を真顔で見つめていました。
「お前の母さん。かなりヤバイぞ。」
怖ろしい目つきをしました。
「え?何が?」
「いや。マジで。」
私は固唾を飲んで、また耳を押し当て聞きました。
「ああん。ああん。もうダメよ。トイレに行かせえん。お願い。」
ートイレ行きたいのかな?
「じゃあ。ここでしちゃいなよ。」
ーダメだよ。
「その前に俺もしたいよ。奥さん。飲んでよ。」
ージュースでも飲むのかな
「しょうがないわね。」
しばらくすると、
ジョロジョロジョロ
という、水が床にあたる音がしました。
ー水をこぼしたのか?
「おばさん。美味しい?」
ーそりゃ。うちの水は還元水だから美味しいよ。
「はあん。ギャル男君の美味しいわあ。」
ギャル男が入れた水が美味しいんだね。てか、ギャル男が家にいるのか?
「おらあ!淫乱ババア、ヨガってないでちゃんと飲めよ!こぼれているじゃねえか!」
「はあん!ああ!」
水の音は、次第に小さくなり消えていきました。
た。

「あの。」
貴紀が私に話しかけてきました。
「さっきお前の母さん。男のションベンを。」
「え?今何を。」
「ションベンを飲んでいたんだ。」
あの上品で優しい母が、男のおしっこを、それも望んで飲むなんて・・・。
「うそだ。」
「嘘じゃない。俺の母さんも、男のションベンを飲んでいたんだ。」
しばらくすると、
パチン!パチン!
と痛そうな音が聞こえてきました。
「イッてるんじゃねえよ!溢れたじゃねえか!」
「ごめんなさい!ああ!」
叫び声がしました。苦しそうに聞こえます。
ーお母さん。いじめられている。助けなきゃ。
立ち上がろうとすると、貴紀が止めてきました。そして首を振ったのです。
何だかよくわかりませんでしたが、言うことを聞くことにしました。
そして、2人でもう一度、耳をあてました。
「また、イキやがった。」
「さっきまでは、上品そうな顔していたのにな。」
「変態ババア!床を舐めて掃除しろ!今度は俺が入れてやるから。」
「はい。」
しばらくは何も聞こえなくなりました。
「マンコがもう洪水だな。」
「叩かれて洪水か。本当に変態だな。マンピアスから汁が滴り落ちてるよ。」
「もう入れてと懇願している感じだな。」
「はあん!早く入れてえ!」
「変態ババア!いいから、掃除を続けろ!マン汁垂らしてんじゃねえよ!」
「もう我慢できない!おまたが火照ってたまらないのよお〜!欲しいのお!」
ー何が欲しいんだ。
母は、もうそれがないと死んでしまうというくらいに、哀願しています。
「変態ババア!何が欲しいんだ!」
男は嘲笑していました。
ーそうだよ。母さんちゃんと言わなきゃ。
「それを言わせる?」
「いいから。言えよ。あんたが一番好きなものを。それがないと死んじゃうんだろ。」
ーヴィトンのバッグかな。
「お、おちんちんよ。」
ーえ?
「ダメじゃないか。ちゃんとチンポと言わないと。」
「チンポよ!夫以外の若い男のチンポが欲しいのよ。」
その3文字が母の口から出たことに衝撃を受けました。しかし、チンポを手に入れてどうするんでしょうか。まさか、チンポをちょん切るのでは。想像するだけで痛くなってきました。
「そうか。チンポが欲しいんだな!」
ーダメだよ。チンポを切っちゃ!宦官かよ!
「そうよ!私のアソコがチンポ欲しいって疼いているのよ!」
ーチンポをちょん切ってどうするつもり?標本にするつもり?てか宦官は縛って腐らせていたな。
「確かに、グジュグジュだな。」
「チンポをどこに入れて欲しいんだ?」
「アソコよ。」
「変態ババア。アソコじゃわからんだろ。」
「マ、マンコよ!変態ババア恵津子のガバガバマンコにチンポを入れてえ!もう我慢できないの!」
ーマンコにチンポを入れる???
「そうか。旦那以外のチンポを入れて欲しいんだな。それも、さっき会ったばかりの名前も知らない男のチンポを。」
「そうよ。刺青を入れた淫乱マンコに早く入れてえ!死にそうなのよ!」
ー刺青?遠山の金さんか?
「よし。入れてやる。ケツを突きだせ!」
「はあん!早くう!」
「もっと、突きだせ!マンコがピアスの重みで垂れ下がってるぞ!」
ーピアス?垂れ下がる?
ただならぬ事態だと言うことはわかりました。
「よし入れてやる。もう少し待て。
30秒すると、
「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!」
と、気持ち良さそうな声が聞こえました。
「どうだ気持ちいいか?ババア!」
「はあん!若い男のチンポがいいわあ〜!一体感を感じるわあ!」
「気持ち良すぎて、質問に答えられないようだな。」
ー気持ち良さそうだ
私と貴紀はさらに耳を押し当てました。
「ババア。若いチンポは美味しいか?」
「美味しいわあ!ギンギンに硬くなってる!」
「そうか。俺もマンピアスが擦れて気持ちいいよ。もっとヨガらせてやる!」
「ああん!ああん!あああ!あああああ!」
パン!パン!パン!

喘ぎ声はだんだん大きくなります。
「ああ!ああ!死ぬう!死ぬう!もうやめれえ!」
「まだだ。」
「あはははははん。」
母は泣いています。
「どうだ。若いチンポは。」
「ああん。ああん。ああ・・・」
喘ぎ声は徐々にとろけ、再び小さくなっていきました。
「白目ひん剥きながら、ヨダレを垂らしてんじゃねえよ!」
パシン!パシン!
「あは!あは!あはははは!やめれ。じぬううう。」
喘ぎ声はラリった声に変わりました。
「もはや、エロくすらないな。さっき立ったのに、萎えてきちゃったよ。」
貴紀が白けたように言いました。
危ないクスリでもやっているのでしょうか。母は完全に狂ってしまっています。
「やめれえやめれえおるがとまらないわ!ふふ!うふ!ふ!はは!」
最早、何を言っているかわからず、息も絶え絶えになっています。
「もうやめてやったらどうですか?」
「やめたら、キレるからな。気絶させるまでヨガらせないと。」
そして、ラリった声すらしなくなりました。
「気絶しましたか?」
「まだだな。あっ。落ちた。つか重!」
「全く動きませんね。」
「全く動かないな。なのに、マンコだけヒクついているよ。」
「汁が出て美味しそうですね。」
「じゃあ、お前舐めてやれよ!」
「嫌ですよ。」
初めての事態に私は何をしたらいいか分かりませんでした。

5分ほどして
「次は奥さんの番ですよ。」
「仕方ないわね。私のお茶をたっぷりと飲みなさい。口を開けて」
ジョロジョロジョロ
という音がまたしました。
「これですっきりしたでしょ。ねっ。ねっ」
「まだ、すっきりしていないわ。こんなに、汚しちゃって。あなたのは、口で掃除してあげるから。あんたは後ろからついて。今度は後ろの方の穴にね。」
「いいとも。また四つん這いになりな。」
「いいね。アナルにもこんな大きなタトゥーをしてる。」
「ふふ。旦那の奴。こんなところまで、改造していると知ったらたまげるだろうな。」
ーヤクザか?

しばらくすると、
「おお!おお!おおん!おいじい!わがいぢんぼがおいじい!」
と、さっきとは違う喘ぎ声がしました。
「おお!チンポが締め付けられる。」
「このババア!ケツでもヨガってるよ。」
「ケツは俺が仕込んだからな。とは言っても、コイツから懇願してきたんだ。」
「どうだ。ケツは気持ちいいか?」
「おおん!おおん!気持ちいいんです。体中が溶けちゃいそう!」
「ヨダレダラダラ垂らすんじゃねえよ。」
「もっと、もっとお!若いチンポをケツで味あわせて。イっちゃダメよ!」
「ババア!テメエばかりがイクんじゃねえよ!」
貴紀が、私の母が今何をしているのかを話しました。その話を聞き世界が壊れるのではないかと思いました。
私は居ても立ってもいられなくなりました。そして、2人で覗きにベランダへ行きました。ムワッとした空気が私達を包みます。

ベランダの床の隙間からリビングを見ることができます。普段はレースのカーテンを引いていたのではっきりとは見えませんが、何をしているかは大体わかります。隙間から覗くと、その日は何故かカーテンが開けられていて、ガラスの中の様子がはっきり見えました。
特に窓側の方に立っている裸の男はよく見えました。しかし、向こう側にいる男と、母らしき人はよくは見えませんでした。他にも何人かいるようでした。

私たちはもっと見ようとします。衝撃は大きかったのですが、妙な興味が先走っていました。
ーあ!
頭を出すと、赤いマスクをした女がいました。女は両手で、自分の大きな乳房をブランブランと揺らせています。そして、穴の中から舌を出して、窓側の男のチンポを美味しそうに舐めていました。その時は分からなかったのですが、たぶんそんな感じだったと思います。 赤いマスクは太陽の光を浴び、テッカリとしました。音はしないのですが、

おおん!おおん!

と低い叫び声が微かにしました。赤いマスクの女が母であると私にも分かりました。
見たくない現実をこれでもかこれでもかと、突きつけられているようでした。しばらくすると、母は音も立てずにヨロリと倒れこみました。
貴紀はおし黙っていました。そしてボソリと言いました。
「俺の母さんと同じだ。」

そのとき、インターホンが鳴りました。母は、マスクを外し、他にも何か衣服やらを脱ぎ、着替えていました。そして急いで玄関に行きました。
ー誰だろ。
と思っていたら、妹のようです。
私はひとまず、押入れに戻りました。
妹は、母の異変に気づいた様子もなく、2階へと上がって行きました。
「お兄ちゃん。いる?勉強教えて!」
妹が部屋に入りましたが、押入れにいたので、私に気付きませんでした。申し訳ないなと思ったのですが、もう少し様子が見たかったので、いないふりをしました。
「なんだ。いないじゃん。よしこちゃんの家に遊びに行こう!」
妹は外に出ていきました。
私と貴紀は再び、床に耳を当てました。
「何か冷めてしまった。子供もまた帰ってくるし。」
「またまたあ。アソコはまだグチョグチョですよ。」
「じゃあ早く縛って。30分で終えましょう。」
「え?たったそれだけ?」
「もう、時間がないから、はやく。バレちゃうわ。」
「は、はい!」
「週末にたっぷりしよ!」

しばらくすると、ドタバタという音がずっと聞こえていました。私達はベランダの方に回りました。ミーン!ミーン!という蝉の音が静かに聞こえてきました。
ーかゆ!
蚊にさされたようです。
プーン!
うっとおしい音も聞こえてきました。
ーうるさいな
そんな蚊に構わずに、私達は恐る恐る下を覗いてみました。

ー嘘だろ

母が逆さずりにされながら、縄で身体中を縛られているのです。手は赤いグローブをハメられたうえ、後ろでしばられているようでした。足は太ももまでエナメルブーツをハメられた上無理やり開かされていました。その後ろには、筋肉質の男がいました。
ーま!何かの曲芸かよ。
男は、母の股間にズブリと腕を肩まで入れていたのです。
貴紀はボソリと言いました。
「別に珍しいことじゃない。」
目を疑った私は急いで、双眼鏡を机から取り出します。
ーかゆいな
痒みに悩まされます。
ーまあいいや。

私は覗きました。やはり、男は腕を母の中に入れています。私は双眼鏡を目に当てます。ムワッとした風が私を吹き付けます。
目を細め何とか覗こうとします。
ー何か見えてきたぞ。
筒の先の像がはっきりとしてきます。
ー何だ!これは!?
筒の先にあるのは、逆さになった化け物の顔でした。化け物は白目を左右にひん剥かせていました。口はニヤリと笑い、真っ白な歯を浮き出させています。それと対照的に真っ赤な唇は太陽の光を不気味に反射させています。
もともとは端正であったはずの顔は、ニヤケ切ったため、著しく歪んでいました。時々唇の先と頬が、

ヒクッヒクッ

と笑うように動いては止まっていました。
化け物は何が可笑しくて笑っているんでしょう。
しかし、とても幸せそうでした。今まで見たことのない一番の幸せがそこにありました。それ故に恐ろしかったのです。
ー幸せが怖いとはこのことか?
そう思いました。

私は、双眼鏡をそっと上に動かします。
すると、不自然に膨らんだ下腹部がうつりました。その膨らんだ部分には緑の蛇の入れ墨が施されていました。その蛇は美しくそして残酷に見えました。蛇は定期的に膨らんだり凹んだりして蠢いていました。 ヘソにはピアスがハメられていました。

今度は双眼鏡を下に動かします。すると、赤い山が見えました。よく見るとそれは山ではなく、薔薇の入れ墨がされた大きな乳房でした。乳首にはピアスが通されていました。銀色の金属は眩しく光り、2つのピアスはチェーンで繋がれていました。チェーンは首の方に弧を描きながらダランと垂れていました。
2つの赤い山は微妙に垂れ、麓には黒い装飾文字が彫られていました。
ー何が書かれているんだ
文字は小さく、上下左右逆さになっているのですが、目を細めて解読します。
まず、私から見て右側の山を解読します。
「若い男のチンポ」
ーチンポがどうした?
「狂いの」
ーそんなに若いチンポが好きなのか。僕は鉄道狂いだよ。

今度は、左側の山を見ます。
「ババア」
と大きな文字で書かれていました。頭を殴られたような気がしました。

再び双眼鏡を上に動かします。
無数のピアスをハメられた青い蝶が見えました。標本でしょうか。よく見ると、割れ目が見えます。針山地獄のようです。更に、ピアスには鈴が2個つけられていました。鈴はダラリと垂れていました。
その後ろには男の大きな腕がありました。腕は割れ目の後ろにある穴に、肩近くまで飲まれていました。
一方割れ目はヒクッヒクッと蠢いています。
ーん?何かがか出てくるぞ。
割れ目の中から何かがドロリドロリと出てきました。白いネバネバした液でした。ケシ坊主のように不気味に見えました。
液は次から次へと熔岩のように溢れ出てきます。
ーわあ。何だこれは!?
私は異様な吐き気を覚えました。
割れ目は、次から次へと粘液を吐き出しています。

私は、双眼鏡を下に動かしました。
いつの間に、化け物の真っ赤な口紅の中から、筒のような、よじれた舌が飛び出ていたのです。舌には、紫の血管のようなものが生々しく見えていました。
ーなんだこの舌は
確かに舌なんです。舌なんですが、舌のようには見えませんでした。その舌ならぬ舌からは、白濁したヨダレがダラダラと頬を伝い、白目をすり抜けながら濡れたしなやかなる黒髪へと落ちていきました。そして、あとからも、次から次へとヨダレが鍾乳のようにドロドロと垂れあるいは、滴り落ちていくのです。私には、その舌がチンポ、ヨダレが精液のように見えました。

その時です。誰かが化け物に黒いマスクを被せたのです。化け物は舌を引っ込めます。しばらくして、化け物の顔は、口と舌以外は、全部黒の布地で、覆われてしまいました。化け物は再び、舌を出します。そして、よじらせた後、ヨダレを再び垂らし始めました。ヨダレは糸を引きながら床へと垂れてきました。化け物は変化したのです。

更に、別の誰かが、チンポ型のディルドを、化け物の口の前に差し出しました。そのディルドは、血管が浮き出ており、現実のそれよりも生々しく見えました。すると化け物は、アイスクリームを舐めるように、ヨダレをしたらせながらペロペロとし始めました。
最後に、裸の筋肉質の男が座り、化け物を隠します。化け物は見えなくなり代わりに男の引き締まった尻だけが見えました。尻は、男の私から見てもセクシーでした。

私は、体を起こしました。
はあはあ。
あまりの光景に息もしていなかったようです。汗もびっしょりとかいていました。水泳の時間が終わったような感覚でした。
風が再び吹き付けました。奇妙な心地よさを感じました。庭を見渡すと、そこには夏の狂気がありました。
「うわあ!」
背筋が凍っていくのを感じました。私は慌てて背中を叩きます。手に何か得体のしれないものがありました。大きな虫の死骸でした。私が叩き殺したのです。
ー人間は何て怖ろしい生き物なんだ
そう呪いながら死んでいったように感じました。
その虫の名前を私はまだ知りません。

疲れ切った私は部屋に戻りました。寒い空気が私を襲いました。貴紀が先に戻っていました。
「お前。何を覗いたんだ?」
「見てはいけないものだ。」
「それはこの世のものか。」
「いや、たぶん魔界から来たものだろう。」
その時、下からこの世のものとも思えない雄叫びやラリったヨガリ声が、
ギョエめえ!ギョエめえ!
じぬう!じぬう!
と断続的に聞こえてきました。化け物がリビングで暴れているようでした。
「おらあ!ババア起きろ!」
パシン!
しばらくすると、
「ギョエめえ!ゲヅマンゴざいごお!じぬうううううう!おげゲゲゲ!」
「わだぢもじぬう!!」
「もっどごわぢでえ!マンゴもゲヅもごわぢでえ!」
「淫乱ババア共!気持ちいいか?」
「ぎもぢいい!女に生まれて良かったわあ!もっどもっどお!えづこのゲヅをめちゃくちゃにごわじでえ!」
「しかし、精神だけではなく肉体まで変わり果てたな。」

「下行こうぜ。」
「え?」
私は、貴紀に連れられ、リビングへ行きました。リビングは、男達でごった返していました。そこに、3匹の化け物がいたのです。
ーあれは、涼子ちゃんのお母さん?酒田君のお母さんも?
3匹の化け物は、ぶっ飛ぶような気持ち良さに耐えきれず、互いに抱き合い、舐め合い、求め合い、叫びながら暴れていました。この世のものとは思えない気持ち良さを求め、9つの穴でありとあらゆるものを飲み込んでいました。
しかし、化け物達はとても幸福そうでした。満足はしていませんでしたが、幸福だったのだと思います。

しかし、私達は怖くなって、2階に行き布団に身を隠しました。そして、耳を塞ぎながらとめどなく涙を流しました。

30分ほどして、男達は帰っていきました。しばらくすると、シャワーの音が聞こえてきました。母が入っているようです。私は急いで外に行きました。
「まあ気を落とすなよ。お前の母さんだけじゃないからさあ。」
慰めにもなっていない慰めを、貴紀は言ってくれました。私はそれに対し、奇妙な感謝で答えました。
「ああ。本当にこれはありふれた光景なのだろうか。」
「ありふれているよ。魔界ではな。でもさ。」
「何?」
「これで、良かったんだと思う。」
貴紀は、とても幸せそうに笑いました。
「ありがとう。じゃあ達者でな。」
貴紀の背中を見て思いました。
ー本当の幸せとはこのことだろうな。

私はチャイムを鳴らし入ってきました。
「あら。今日は早いわね。部活なかったの?」
お風呂場から母の声がしました。慌てた様子もありませんでした。少しかすれていましたが、人間の声でした。
「勉強ばかりしないで、たまには家の手伝いもしなさいよ。」
「わかってるよ。」
何で昼間から風呂に入っているの?と聞こうとしましたが、それもやめて数学を再開しました。
その夜は一緒にカレーを作ったのですが、いつもの淑やかで優しい母に戻っていました。父も帰ってきました。父はしかめ面をしながら、新聞を読んでいました。母は、何事もなかったかのように父に接し、澄み切った深い眼を細めて笑っていました。母の慎ましげな微笑みをみて
ーあれは夢か
と思いました。あの恍惚とした怖ろしい顔、白い眼、ピアス、入れ墨、鈴、そして野獣のような叫び声。
あれは、幻覚だったのか。
小さい頃、一緒にお風呂に入った時に見たシルクのような乳房。あの乳房は赤く染められているのか。逆に毛むくじゃらな陰毛は、完膚なきまでにかられ、代わりに蝶の装飾とピアスが施されているのか。

さらに母が動くと、
チン!チン!
という鈴のような音が微かに聞こえてきました。意識しないと聞こえないのですが、その音は確かにあったのです。
「お父さん。」
「ん?」
「何か聞こえない?」
「聞こえないさ。」
「本当に。お母さんと一緒に寝てても。」
父は怪訝な顔をしています。私は母の方を見ました。母は何食わぬ顔で微笑んでいました。
ー気のせいなのかな。
私はわけが分からなくなりました。
この後は、いつもと変わらぬ日常が続きました。
そして、この話を夢だと信じ込もうとしました。
しかし、数ヶ月後それが紛れもない事実だと私は思い知るのです。
それは、まだ心の整理がついていないので、書けません。
ただ、母はとても幸せそうです。なので、私はそれでいいと思うんですね。父はその数年後に気づきました。あとは修羅場でしたが今では仲直りしています。その経緯についても書きたいですが、長くなるので割愛します。
あとは、私の解釈次第です。

 

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