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僕とお姉さん


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これは僕が小学校5年生だった時の話。

小学5年生の二学期始業式の日、腎臓に異常が見つかり、県で一番大きい地元から離れた小児科専門の病院に入院した。
数日は検査以外はベッドで寝たきりにされたけど10日で開放されて翌朝から食堂で食べる様に主治医から言われた。

翌朝、食堂に頭にタオルを巻いたパジャマ姿のキレイなお姉さんがいた。
その顔立ちや白い肌にハッとされ固まって朝食のトレーを持って突っ立っていると
「あ、初めてみる顔。入院したばかりなの?立ってないでこっちで一緒に食べよ?」
と優しい笑顔でテーブルに導かれた。

緊張して食べ物の味が解らない(ってか腎臓病食だから味なんてほとんど無かったけど)でお姉さんの顔も見れずにうつむきながら食べていると
「何年生?」
と聞いてきた
「5年生・・・です・・・」
絞り出す様に言うと
「そうなんだ。私は中学生3年生。でも小3からここにいるから、学校なんて通ってないけど(笑)。私『小児ガン』だから」
頭を殴られた様な衝撃を受けた。
どんな顔していいのか判らなかった。

「フフッ、君が気にする事じゃないよ。ここに居るコはみんな病人だし。もちろん君もね(笑)名前は?」
「僕はケンです。健康の健で・・・」
「お互い健康じゃないけどね(笑)私は『ケイ』ヨロシクね。ここは3歳とか小さな子供も多いからなかなか話が合いそうなコが居なくて」
と優しく笑った。

それから食堂で話をするようになった。学校の話とか、街の話とか。
一人っ子だった僕はいつの間にかケイさんを『お姉さん』と呼ぶ様になった。ケイさんも
「弟が出来てうれしい!!私は『ケンちゃん』って呼ぶね」
と言ってくれた。

ある日の夕食後もずっと、みんなが病室のベッドに帰った後もお姉さんと話をしていたら、看護師さんに
「楽しいのは解るけど、そろそろ消灯だからお部屋に戻りなさい」
と急かされ、離れ際に
「夜、まだ起きてたら10時にお部屋に来て。お部屋はどこか分かるでしょ?」
と耳打ちされた。
僕はドキドキしてしまった。

夜8時に消灯。8時半頃に看護師さんの巡回。僕は10時まで布団を頭から被ったままやり過ごして、そっと部屋を出た。
薄暗い廊下を歩くとナースステーションの一つ手前に『特別室』と書かれた部屋があった。それがお姉さんの部屋だ。
軽くノックをしてドアを最小限に空けてから素早く入った。

部屋は常夜灯が付いてるだけで薄暗かったが、カーテンで仕切られた奥から
「ケン君?こっちに来ていいよ」
とお姉さんの声がしたので行ってみると、お姉さんはベッドに寝ていて顔だけ毛布から出して
「ありがとう。来てくれたんだね。ケン君も裸になってこっち来て」
お姉さんが軽く毛布をめくると裸だった。
「え?なんで?なんで?」
と戸惑ってると
「いいから。寒いから二人で暖まろ?」

僕はパジャマを脱ぎベッドに潜り込んだ。
お姉さんは嬉しそう僕をギュッと抱きしめたけど、
「あれ?ケンちゃんパンツはいてる?」
「だって・・・・」
僕が言い終わる前にパンツを下げられてまた抱きしめられた。
「ケンちゃんのおチンチンがお腹に当たって熱〜い(笑)」
耳元に熱い吐息で言われた。
「ごめんなさい・・・」
僕は恥ずかしくなった。
「何で謝るの?男の子でしょ?(笑)私の身体どう?」
「すごく柔らかくていい匂いがして・・・」
「私の身体今だけは好きにしていいからね」
僕はお姉さんのおっぱいにむしゃぶりついた。どうしてそんな行動をしたのか今になっても判らない。
「ケンちゃんは赤ちゃんになったみたい(笑)いいよ好きにしてね」
僕は無我夢中でおっぱいを吸った。お姉さんは赤ちゃんを扱うように僕の頭を撫でた。

「ケンちゃんのおチンチン、放ったらかしにしてゴメンね」
とお姉さんはチンチンを握って上下にシゴきだした。僕はそれまでオナニーなんて知らなかったからお姉さんの行動に理解がついてこなかった。
「お姉さんどうしたの?チンチン変になっちゃうよ!」
と言うと
「全部お姉さんに任せて・・・」
と僕にキスしてきた。熱い舌が僕の口の中に入ってくる。

お姉さんの大量の唾と舌に溺れそうになった時に初めての射精をしてしまった。
お姉さんは嬉しそうに
「いっぱい出たね。ありがとうね」
と言った。お礼を言うのは僕なのに。

お姉さんはティッシュで綺麗に拭いてくれた。
「気持ちよかった?」
「うん。初めてだったから・・・」
「ありがとうね」
なぜお姉さんが『ありがとう』と言うのがあの時の僕にはわからなかった。

お姉さんは僕の手を導いて
「これがおマンコ。好きに触ってみていいよ」
熱くてヌルヌルしてる部分に指を入れたらビクッとした。
「そのまま指を動かしてみて」
と言われたので動かしたらお姉さんは
「んっんっん」
と小さく声をあげていたら一瞬身体が硬直した。
僕は事態が飲み込めなかった。
お姉さんはゆっくり呼吸を整えながら
「初めてなのにいかせるなんて、ケンちゃんは大きくなったら女たらしになりそう」
と息切れしながら言った。僕はその意味がわからなかったけど、何だか満ちた気がした。

ベッドで抱き合ってる時にお姉さんは突然小声で歌い出した。お菓子屋さんのCMソングだ。
「ケンちゃん今の歌知ってる?」
「知ってる。夕方のラジオやテレビでよく流れてる」
「私の家なの(笑)」
「え〜お姉さんお金持ちじゃん!!」
「私じゃなくてパパがね(笑)」
「将来はお姉さんが社長さん?」
「ん〜、なれればいいよね・・・」
鼻が付きそうな距離なのにお姉さんはどこか遠くに居るようなそんな表情をした。

看護師さん見廻りをかいくぐって特別室を出て自分の病室に戻る。
ベッドに入ってもなかなか眠れなかった。

それからもお姉さんとの『真夜中デート』が何回か続く。お姉さんの口の中にも出させてくれた。そのたびに優しい笑みとともに
「ありがとうね」
外が『初霜』の日、僕の退院が三日目後に決まった。あとは提携している地元の公立病院に通院する事になるらしい。
お別れになる事を知らせたかったけど、その日からお姉さんは食堂に来なくなった。『特別室』には『許可なく入室厳禁』の札がかかってる。看護師さんに聞いても話をはぐらかすばかりで全然教えてくれない。

僕の退院日、父や母が遠くから迎えに来てくれた。母と荷物をまとめたり父が主治医からの説明を聞いたり入院費の精算をしたりとバタバタしていたら、特別室の出入りが激しい事に気付いた。何かお金持ちっぽいオジサンが険しい顔で出てきたりもしてた。

外来棟ロビーで最寄りの駅まで行くタクシーを待っていた。すると、
『2A病棟2F廊下と搬送Bエレベーターのクリアお願いします。2A2F病児は病室に5分間待機させるようお願いします』
の館内アナウンスが入る。僕やお姉さんが居た病棟だ。
僕は何だか不安になった。
そんなアナウンスに父は気をとめる事無く
「あ、タクシー来たな。家に帰るぞ。まだ食事制限があるから今夜はごちそうとはいかないけど、お母さんの手作りご飯を三人で食べような」

車内で僕そっちのけで『治ったら遊園地行こう。でも温泉もいいな』とか両親が盛り上がってるタクシーは山道を降りる。途中窓まで真っ黒の黒塗りのワゴンとすれ違う。
「やっぱりお姉さんは・・・」

後日談
僕は退院後、人が変わった様に勉強して医学部に合格して晴れて医学生になれた。臨床はまだだけど、将来は小児ガンの専門医になりたいと思ってる。
あの時は判らなかったけど今なら
『ありがとう』
の意味が、判る気がする。
お姉さんは生きる意味と人を喜ばせた結果に
『ありがとう』だったのだろうと。

数年前の話だけど、例のお菓子屋さんからお姉さんの名前が付いたお菓子が発売された。
僕も一度買ったことがある。
中の栞に
『夭折した娘を冠した新しいお菓子です。人を喜ばせる事を誰よりも望んだ娘の遺志を汲み、皆様のお口を喜ばせるために誕生させました』
と。
今では県内の贈答品ベスト10にも選ばれるほど評判がいいらしい。

 

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みんなのコメント

1 名前:たそがれ急行81号2024年10月16日(水) 08時27分30秒

 私が中学一年生の時、クラスメイトに内○さんが居ました。 私と気軽に話しをしていたのですが、二年生になってクラス替えになり会う機会が減ったなあと思ったら、二度と顔を会いませんでした。 内○さんは見た感じ何か持病を抱えていたようで…
合掌

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