バアさんの遠い遠い昔の話(人身売買だけど)


前回:  昭和のド田舎、複式学級の小学校での出来事

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口でしてもらいたくて、悪ガキ仲間とそのバアさんの家には通った
この歳になってもバアさんのあの口の感触を覚えてる、思い出すといまだに疼く
精液も飲み込んでくれて、一人前の男に扱われたようで嬉しかった
ガキ相手にヤッテくれるし、大人の話題もあけすけに話すし、そんな感じで
       
       
よそ者のバアさん、若い頃は島の海女で、昔の話をよくしてた
        
島には、売られて来た小僧たちがいた
内地の貧乏な農家から、口減らしに売られた三男坊・四男坊とか、海には男手も欲しいので
島の身内だけを相手にあれしてると、血が濃くなって先々ムラが維持できない、よその三男坊・四男坊たちを呼んで血を入れる必要があった
海の仕事を手伝わせて、夜は夜で体で覚え込ませた
「女の体は済ませて来るが、島の作法と違うし、小僧にゃカラダで教えて、舌使わせて、吸わせて、なあ」
       
その夕暮れになるとなあ、海女どもが集まって来てなあ、そちこちで声を弾ませてなあ
みんな待ちこがれた大潮の夕暮れでな、闇がまだ薄いうちにゃ三男坊・四男坊たちも駆り出されてなあ
一人前に小僧らも肌を合わせてきよって、いいもんだったなあ、小僧の手握ってなあ、そしたら一人前に男が奮い立っててなあ、一晩中精を出してくれて、尽きるまで励んでもろてなあ
女どももよく声漏らしてなあ、ありゃ誰の声だなんてお互いわかるし、はっはは・・・・バアさんは言って目を細めた
       
夜通し励んで「気付いたら別の小僧に替わってて、気付いたら夜も白み始めて」バアさんは語った
いとしいものを握りながら「ずっとこの島にいてくれるのかい?」そう聞いてもなあ「うんうん、いる、いるー」小僧たちは愛想のいい返事をするがな、あてにゃならなくてもチッタァ嬉しいもんで、そう振り返る
       
島には物は無い、着る物も食う物もない、暮らしはしんどい
売られて来る小僧ってなあ、ありゃ体も頭も弱いもんでな、生き延びたくて、必死に働いて海の仕事覚えてたな
でもだんだん痩せ細って、病気で逝ったりしてなあ
年増女と情を深めるのもいたが、運よく成長しても男は島を出るし、年増も哀れなもんよ
この辺の内地はチッタァましだな
         
         
そんな感じで、バアさんの大昔の話を悪ガキと一緒に聞いてた

 

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