「美味しいです。これ、なんて料理なんですか?」 嫁の萌が、千里さんの料理を食べて目を丸くしている。スパイスの効いたエビと香草の炒め物は、たぶんタイ料理なんだと思う。今日は、お隣の松山さんのところにお邪魔して、一緒に夕食を食べている。隣の松山さんとは、子供が同じ幼稚園に通っていると言う事もあり、こんな風に家族ぐるみでの付き合いをしている。 松山さんのご夫婦は、夫の遥人さんが33歳、千里さん...
「いつまで寝てるんだよ。ほら、早く起きな」 妻の涼子に起こされて、慌ててベッドから出た。でも、すぐに今日は休日だと気がついた。今日は休みだけどと伝えると。 「知ってるよ。ほら、今日は発売日だろ? 並んで買うって言ったじゃん」 涼子は、すっかりと出かける準備を終えている。言われて思い出したが、今日は息子のオモチャの発売日だ。最近夢中で見ている、戦隊ヒーロー物の合体変形ロボの発売日だ。 今...
しょむ
DanBi
ペーター・ミツル
はいとく先生
「え? そうなんだ。祐介君しか知らないんだ」 さゆりちゃんが、からかうような口調で言う。まさみは、顔を赤くしながら、 「さゆりちゃんはどうなの?」 と聞いている。 「えっと、50人くらいかな?」 さゆりちゃんは、少し考えてから答えた。 「ウソつけ、100人はいってるだろ」 謙吾が、すぐにそんなこと言う。 今日は、高校からの友人の謙吾と、その嫁さんのさゆりちゃんと一緒にウチで食事をし...
結婚して10年経ち、子供もさほど手がかからなくなってきた。妻の恭子が妊娠して出産、そして子育てとバタバタ忙しく、長らくセックスレスになっていた。最近、それも復活し、夫婦関係も良好そのものだ。 ただ、長いセックスレス期間の間に、俺は寝取られ性癖に目覚めてしまった。色々なジャンルの動画や漫画でオナニーをしていたある日、たまたま寝取られ系の動画を見て衝撃を受けてしまった。 それは、自分の妻を他...
また今日も、隣のヤンキー夫婦のセックスの声が聞こえてきた。週に2回3回とするときもあるので、かなり回数は多い方だと思う。結構声は抑えてくれているみたいだけど、安アパートで壁が薄いせいか、かなりクリアに聞こえてきてしまう……。 「んっ、あっ、そう、そこっ、ううぅっあっ、イクっ、イクっ」 興奮してくると、奥さんの声が大きくなる。僕は、その声を聞きながオナニーを始めた。 お隣の夫婦は、旦那の浩...
「え? それって、何かの冗談で言ってるの?」 恋人の真央が、意味がわからないという顔で僕を見つめている。無理もないと思う。話をしている僕自身が、あまりにも荒唐無稽な話をしている自覚がある。 真央は、25歳のOLだ。小柄で可愛らしく、自慢の彼女だ。クリクリした目はパッチリとした二重まぶたで、その長いまつげはより真央を美少女に見せている。 性格もとにかく明るく前向きで、一緒にいて本当に楽し...
たまたま住んでいるエリアが悪く、息子がこのまま進学するとけっこうガラの悪い学校に通うことになってしまうので、受験をさせようと今年から家庭教師をつけるようにした。 学習塾も考えたが、息子と嫁と話し合って家庭教師になった。そもそも、引っ越すのも一つかな? と思ったが、住んでいる場所自体は人気の住宅街で治安も良い。 たまたま学区だけが悪いと言うだけなので、せっかく買った戸建てを手放してまで引っ...
「ダメです、颯真がいるから、明日のお昼に……」 母の焦った声が聞こえる。 「声出さなきゃいいだろ? それに、部活で疲れて寝てるんだから、わかりゃしねぇ!」 直人さんの声も響く。直人さんは、5年前に事故で死んだ親父のいとこのだ。 「ダ、ダメ……起きちゃう」 母は、苦しげな声だ。リビングに仕掛けた隠しマイクは、二人の声を鮮明に拾っている。 5年前、事故で突然親父が死に、生活に困った母は親...
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