真夏の夜の夢[4]


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それから私たちは風呂を上がり、伯母の部屋に忍び込んだ。目的のものは思ったよりも早く見つけ
ることができた。三本脚のちゃぶ台のような小さなテーブルの上に腰痛のシップなどを入れたプラス
チックケースがあり、その中に絆創膏の箱と並んでそれは置かれていた。箱の裏に「一五歳以下の服
用は禁止」と書かれていたが、それくらいじゃないと睡眠薬の代わりにはならないだろう。私たちは
そこから一錠だけ取り出し、再び箱をもとに戻した。これさえ飲めばマサルはちょっとの事じゃ目覚
めることはない。
 翌日、私たちは夜の計画の事である種の興奮状態にあった。家族と朝食を囲んでいる時も事あるご
とに私とミサキは目配せをし、二人だけの秘密に心を満たすのである。母は私たちの様子に気がつい
たのか、「あんたたち、いつまでも夏休み気分でいるんじゃないの。休みなんてあっという間に終わ
るんだから」なんて小事を挟むけど、マサルはいつものように朝からサッカーの練習に行き、私たち
がこんな企みを持っているなど露ほども知らないのだ。私はソーセージを摘まみながら、マサルくん
のちんちんは大人かな、それともまだ子供かな? なんて変態みたいな事を考えていた。いや、もう
それは誰が何を言おうとも変態の思考そのものだろう。私は急に恥ずかしくなってそれを一口で食べた。

 

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