ではこのセックスや性に対してシャイな日本人像というのは、古来よりの民族的遺伝子のなせる業なのかというと、本書を読む限り、どうもそうではなさそうなのだ。
結論から言って、日本人は太古の昔より、セックスや性に対してものすごくオープンマインドな民族だった。
どれほどにオープンマインドかといえば、例えばである。
1853年に来日したペリー提督を激怒させたほどに、オープンだったのである。
『(日本の)人々は皆非常に礼儀正しく控えめである。しかし驚くべき習慣を持っている。ある公衆浴場での光景だが、男女が無分別に入り乱れて、互いに気にしないでいる・・・(後略)』
これはペリー提督が自国に提出した報告書に記された文章だそうだが、ペリーはほかにも、当時の日本に氾濫していたエロ本に対しても「人が汚らわしく堕落したことを示す恥ずべき烙印である」と記したという。
今でこそ西洋にはヌーディストビーチといった文化があり、それは逆に現代の日本ではおそらく実現のかなわぬ文化だ。
しかし日本には、太古の昔より、混浴文化があったことを本書は指摘している。
そして、なんと鎌倉時代の温泉には、温泉客の性的サービスも含むお相手をする「湯女」(ゆな)なる「新たなサービスガール」が登場したこと、また、日も落ちて暗くなった公衆浴場は性の社交場となった歴史も、本書は教えてくれるのである。
ペリー提督も激怒、日本人は性に対してオープンマインドすぎ
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