童貞社員


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 「ぼぼぼぼぼ僕は」
 目は大きく見開かれ、逝っちゃっている。
 皆が首を横に振り、両手がW字形に開いた。
 入社式での新人のあいさつに思わず舌打ちしたのは人事のN子だった。
 『これはやりがいがあるわね』
 緊張というが金張の間違いではないか。
 ちゃんと抜いているのかしら。

 社員名は隠ぺいする意図はないが伏せておく。ただし名簿に登載することになっていてその名簿は童貞社員名簿という。月一回必ず社長に報告することが義務付けられている。もちろんマル秘。報告事項は主にその素行、勤務態度など。だが、一年以内に脱童貞をさせることというのが条件となっていた。
 十年選手の中間管理職。
 「おちんぽを立たせてなんぼだ十年生」
 N子は思いも新たに直属の新人を名簿に載せた。

 「新人。早速お仕事よ」
 「えっ、残業ですか」
 「ってわけじゃないんだけど」
 なら、帰りたいって顔をした。
 「新人の女性に一般的なマナーを講習してもらうのだけれどアシスタントをお願いできないかしら」
 「えっ。同期の娘たちが来るんですか」
 「若干名」
 研修室ではなく和室の休憩室を会場にした。

 「社会に出るといろんなトラブル特に男女関係に遭遇します。そんな時まともに対峙するのではなく間を置くことが大切です。今日はその基本を学んでいただきます。はい。それでは新人、壁を背にして脚を開いて座ってください。あ。その前にズボンとパンツは脱いじゃってください」
 「ぼぼぼぼ僕は」
 目を見開いて口を開けている。
 濡れたティッシュで股間を拭う。
 おもむろにお口で脈打つアレをマッサージ。
 「はい。どなたかやってみたいと思う人」

 「はい」
 意外にも顔を真っ赤にして挙手をしたのは受付案内に配属されたS子さんだった。
 「私はこうゆうことはじめてなので。でも頑張って先輩のような立派な社会人になりたいです」
 パチパチパチ
 拍手が起こったがすぐやんだ。
 
 ぺろぺろぺろ
 人が変わるとこうも違うのか。
 するすると伸びた新人の茎は新人受付嬢S子さんの舌技でお腹を打たんばかりに反り返った。
 「もうやめて。あなた本当に初めてなの」
 S子さんのお口から解放された男性器からは白い液体が大量に発射されあたりにまき散らされた。
 「たまっていたのね。いっぱい出たわ。若いから玉袋もパンパンに張っているわ」
 今日のところはこれで散会。
 
 やっぱり若い子じゃ無理があるわね。

 窓際先輩の布賀部長にお願いすればよかったわ。

 N子が昔初めてを捧げた上司は今や見る影もなく。

 「そんな大役は仰せつけられても果たせないよ」

 「そういわず」

 「・・・新人の若い子なら立つんじゃないか」

 「あの頃は楽しかったな。夜の運動会企画。パン食い競争ならぬバナナ食い競争。あれは僕らの仲間内でも語り草というか、一生のおかずになったと感謝されているよ。体育会系癒しのお胸がぶら下がったバナナに食いつこうと跳ね上がるたびにゆさゆさ揺れる。ブルマと白い半そでの体操着で参加してくれたN子さんに感謝」

 今じゃ考えられないけど処女膜破りなんてのもあったわね。

 「ぼぼぼぼ僕は」

 「なんだ。まだいたの」

 

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