「ダメです、颯真がいるから、明日のお昼に……」 母の焦った声が聞こえる。 「声出さなきゃいいだろ? それに、部活で疲れて寝てるんだから、わかりゃしねぇ!」 直人さんの声も響く。直人さんは、5年前に事故で死んだ親父のいとこのだ。 「ダ、ダメ……起きちゃう」 母は、苦しげな声だ。リビングに仕掛けた隠しマイクは、二人の声を鮮明に拾っている。 5年前、事故で突然親父が死に、生活に困った母は親...
「え? また別れたの? どうせ、浮気したんだろ」 妻の涼子が、遊びに来ている僕の友人の和人に、あきれたように言う。 「違うって、性格の不一致? 方向性の違いだよ」 和人は、相変わらず適当なことを言っている。昔から、いつもノリが適当だ。イケメンでモテるタイプなので常に彼女はいるが、あまり長続きしたのを見たことがない。 和人は高校からの友人で、親友と言っても良いと思う。草食系というか、どち...
ヒット出版社
キルタイムコミュニケーション
茜新社
KATTS
「お腹空いた〜。ご飯、まだなの?」 嫁のちさ子が、少し苛立ったような口調で言う。僕は、もう少しで出来ると言いながら、焦ってフライパンを振った。僕自身も、さっき会社から戻ったばかりだ。途中でトワイライトスクールに寄って息子をピックアップしてくるので、どうしても遅くなってしまう。 「お腹ペコペコだよ〜」 ちさ子は、すでにビールを飲みながらリラックスモードだ。それに引替え、僕はまだスーツのズボ...
最近、嫁が少しエロくなった。子供が産まれて以来、めっきり少なくなっていたセックスが増えた。前は、月に1回あるかどうかだった。下手したら、3ヶ月に一度とか、その程度の頻度だった。 最近は、月に3〜4回はある。しかも、嫁の今日子の方からのお誘いで始まるパターンばかりだ。年齢的なもので性欲が増すのかな? と、思ってみたりしながら、自分の体力と勢力の衰えに驚く日々を送っている。 「パパ、したいな…...
『あなた、もうそろそろ時間だから、お願い出来ますか?』 嫁の恭子が、少し慌てた声で言う。僕は、ノートPCのキーボードから手を離し、 「ゴメン、もうそんな時間なんだ。すぐ用意するね」 と、言った。そして、仕事を中断してサイドボードの中からいつものものを取り出す。 嫁の恭子は、おもむろにスカートをまくり上げると、ショーツも脱ぎ始めた。薄いヘアに肉感的な太もも……。僕は、思わず見とれてしまう。でも...
『えぇ~? ナイショだよ』 妻の結衣は、恥ずかしそうな顔で答えた。いつもの夕食の後のまったりした時間で、テレビバラエティ番組が元彼との対面企画みたいな事をしているのを見て、俺が結衣に元彼のことを聞いた流れだ。 「どうして? 聞かせてよ」 俺は、ナイショにされて余計に気になってしまった。考えてみれば、俺の方は元カノの話を結衣に詳しく聞かれていたが、俺は結衣の元彼の話を聞いたことはなかった。 も...
コロナのせいで、いきなり嫁は仕事がなくなってしまったし、僕の給料も半分近くまで下がってしまった。嫁の美優は、イタリアンレストランで料理を作っていた。シェフというわけではなくあくまでパートだが、料理はかなりの腕前なのでそれなりに任されていたみたいだ。 ただ、長引く宣言や規制のせいで、お店自体が潰れてしまった……。すぐに転職を考えたが、なかなか見つからない。僕自身も仕事が激減し、給料が半分くらい...
朝、ほぼ2人同じ時間に目覚め、大阪ディープサウス・これぞTHE大阪猥雑な街、・新世界。串カツ で生ビール乾杯。(なんの乾杯かよ。) 俺「真っ昼間から生中、4杯も呑むな。」 と頭を小突いてやった。 T子「だって、暑いからビール最高。」 T子は少し小柄でややスレンダー。育ちが良いので上品に食べるが、食欲旺盛で好き嫌いも無い。加えて、ほんと酒の強い女だ。串カツも15本程食べていた。いくら食べても太...
寝取られるタマシギの一滴
アクアドロップ
紅茶屋