私も随分と年を取りました。
流石にこの年になると彼女とかセフレなんていません…悲しいなぁ…
いや性欲はあるんですよ、一応まだ…
最近よく思い出す少女がいるんです。
46年前…
中学時代に同級生だった女の子が私のところヘ来て『○○○君、H子が転校するの。H子はずっと○○○君が好きだったよ。でね、私からの御願いなんだけど…転校する前にデートしてくれない?』
H子…
中学二年生の時に同じクラスでした。
いつもクラスで一番か二番の成績で…
2学期になった時に席は隣どうしに…
メガネかけてて…
不思議と勉強嫌いの私には優しくしてくれました。
『○○○君、分かる?』
難しい数学の問題や、先生からの突然の質問に戸惑っていると、小さな声で『○○○だよ』と答を囁いて教えてくれました。
私が正解を答えると、Vサインを出して笑顔で…
真っ白な肌…頬にホクロが…右目の下のホクロが印象的です。
他の男子には笑顔を見せる事はなかったけど、私を見るときは優しい笑顔で…
『うん…分かった!』と返事しました。
約束の時間に待ち合わせ場所に行くと、精一杯のおめかしをした彼女が待っています。
H子は緊張してるのか不安そうな顔をしています。
『ゴメン!待った?』と声を掛けると眩しくなる位の笑顔を見せるH子…
二人で電車に乗り、遠くの町まで行きました。
私達の町と違って、カップルや若いな男女が沢山町を歩いています。
『○○○君、お願いがあるの…手を繋いで歩きたい…』
H子は顔を真っ赤にして言いました。
『うん!』
私が手を掴むと俯いたままです。
『どうしたの?』
H子は泣いていました。
『ゴメン…俺…』
『違うの…嬉しい…○○○君…ありがとう…』
顔を上げたH子の頬には涙が…
二人で手をつなぎ、町を歩いてアイスクリームを食べたり…H子は輝く様な笑顔をしています。
公園のベンチで見る夕焼け…
そろそろ帰る時間に…
H子は俯いて黙ってます…
『そろそろ…』と言った時の事でした。
俯いたHが『○○○君…キスして欲しい…』
目を瞑り顔を上げ唇を…震えています…
私はHの頬にキスして『元気でね!』と…
H子さん…元気にしてますか?
出来れば君に会いたいです。
私はあの時の君の笑顔と、頬に伝わる涙を思い出します。
あの時の君は可愛いかったよ。
スゴく綺麗だった…
眩しくて…
君に会いたいよ