私は現在40歳の女です。
アンチエイジングサプリを飲んだり、エステへ行ったりしているため
(内緒ですが、かなりお金をかけています)
よく「20代に見える」とか言われます。
お世辞も入っているかもしれませんが、実際にナンパされたりもするので
100%お世辞というわけでもないでしょう。
そんな私ですが、若いときは少々苦労もしました。
現役で早稲田の政経に入ったのですが、入学して間もない1年の夏に父が人身事故を起こしてしまったのです。
しかも、少しお酒を飲んでいたので洒落になりませんでした。
父がそんな状態では、私には弟が二人も居たので、到底大学の費用を賄いきれずに
大学を辞めることになりました。
今であればビズリーチやリクエーなど様々な業者やツールなどがあるので、
未経験の大学中退(1年だから中退扱かいにもならない高卒)の女でも
まともな正社員の仕事に就くこともできたでしょうが、
その当時は本当に厳しくて、
私にはアルバイトを掛け持ちしながら家計を支える道しかありませんでした。
アルバイトの一つは時給が良かったのでガソリンスタンドで働いていたのですが、
これが今ではあり得ないような理不尽なことの連続でした。
夏、半袖のユニフォームでフロントガラスを拭いていると、
時々チップを貰えるラッキーな面もあったのですが、
その倍以上の頻度で露骨に腋を覗いてくる男性客が居ました。
酷い場合は車を傷つけたと言われて胸を鷲掴みされたりすることもあるほどでした。
ある暑い夏の日、
「オーライ!」「オーライ!」と私が誘導している車が店の看板にぶつかってしまう事故が起こりました。
今にして思えば、顔見知りのお客でしたので故意にぶつけたのではないかとも思うのですが
当時は18の小娘です、そんなこと考える余裕もなく
高級車だったということもあって、泣きながら謝りました。
「謝ってもらっても仕方ないんだよ。悪いと思ってるなら俺と付き合ってよ」
お客の男が言いました。
私は咄嗟に「いえ、無理です」と答えてしまいました。
この言い方が良くなかったのか。男は激高しました。
「じゃあ、弁償しろ!外車だから部品も海外から取り寄せだ、100万はするぞ!」
すぐに店長が事務所から出てきて私と客の間に入って、
私の前で客と交渉し始めました。
「この子は苦学生だから、そんなお金はない」から始まり
「じゃあ半分の50万は?」「いやそれも無理です」
「じゃあ脱げよ」という具合に話が進んでいき
結局、ユニフォームの前を開いてブラジャーを見せることで許されることになりました。
これも今にして思えば店長もグルだったんじゃないかと思うのですが
その時は、交渉してくれた店長に感謝する思いすら抱いてしまい、
私はニヤ付く客の前で胸の前を大きく開きました。
店長や他のスタッフもいつの間にか傍に来ていて、胸をがん見していたのを覚えています。
それから、すぐにそのガソリンスタンドのバイトは辞めましたが、
やはり他のバイトでも色々嫌なこと、理不尽なこともありました。
結局、とあるマスコミでアルバイトをしていた時、そこで知り合った男性と結婚しました。
私22歳、夫29歳の時でした。
夫と初めて顔を合せたときの印象は、今でも忘れられません。
わりとイケメンなのですが、どこか世の中を見下したような不敵そのものの面構えをしていました。
私はすぐに尊敬の念を抱くようになり、気づいた時には、完全に好きになっていました。
しかし、私が自分の思いを伝える前に夫は会社を辞めてしまいました。
聞けば、社内の上役の奥さんと不倫をしていたというのです。
しかも、その奥さんの方も同じ会社に居て産休で休んでいたのですが、
その産んだ子が夫の子というから驚きです。
そんな事実を聞かされても
私はどうしても諦めきれずに、夫の住所を調べて家を訪ねて行きました。
「好きです」
そう言うと、夫はあの不敵な顔を歪めました。
「俺のこと聞いてないの?」
そう言いながら抱っこした赤ちゃんの顔を私に見せて
こっぴどく拒みました。
聞けば、不倫した奥さんとは別れて、子供を一人で育てているというのです。
私はそれを聞いても諦めきれずに、しつこく彼の家に通って
何か月か目に「結婚してください。私がその子の母親になります!」
そう言うと
やっと夫は折れてくれて、晴れて入籍しました。
夫の立場上、結婚式もハネムーンもできませんでしたが、幸せでした。
子供は男の子でした。『徳之』と名前でした。
夫と徳之と家族3人の暮らしは非常に楽しいものでした。
しかし、徳之が成長するにつれ、私によそよそしくなり
中学生になる頃には、家で顔を合せても顔を背けられるようになりました。
徳之は食事も私と向かい合って食べることを嫌がり、
自分の部屋で食べるようになり、
会話をすることは、ほとんどなくなりました。
私は非常に寂しくなり、夫とも相談して、再び徳之と仲良くできるように
様ざまな作戦を行いましたが、ダメでした。
そして、昨年、徳之は高校を卒業し、家を出て、一人暮らしを始めました。
なんと!大学は私が卒業できなかった早稲田です。
そんな徳之が29日から、帰省していました。
事件が起きたのは昨日の夜でした。
なんとなく寝つけずにリビングで、お茶をすすっていると徳之が起きてきました。
久しぶりに徳之と視線が交差しました。茶色っぽい瞳、スッと通った鼻筋。
我が息子ながらイケメンっぷりにドキリとしました。
久しぶりすぎて言葉なんてまったく出てきません。
また無視されるのだろうな、などと考えていると、
驚いたことに徳之から話しかけてきました。
「お父さんは、もう寝ちゃったの?」
私は若干の驚きと話しかけられたことの嬉しさで、声が震えてしまいました。
「う、うん。もう熟睡だよ。」
たったそれだけの会話で、徳之は自室に戻ってしまいました。
短い会話でしたが本当に久しぶりだったので、嬉しくて、一人感激していると、
突然、電気が消えました。
ブレーカーが落ちたのか、何が何だか分かりませんでしたが、調べようと立ち上がりました。
「明かりを点けないで・・」
徳之の声でした。
「そのまま聞いて。お願い。」
なんだか分かりませんでしたが、私はソファに腰を下ろしました。
「子供の頃から、ずっと好きでした。」
「え?」思わず間抜けな声が出てしまいました。
「黙って聞いていて。お願い。」
私は口をつぐむことにしました。
「ずっと好きでした。息子としてではないです。男としてです。」
『え?』声を出そうとしましたが、あまりの衝撃に声が出ませんでした。
「いつからお母さんのこと、こんなにも愛してしまったのか、今はもう思い出せない。
でも、俺がお母さんの本当の息子ではないことは、子供の頃から知ってました。
好きになってはいけないと思って、必死に忘れようとしたけど駄目でした。
わざと遠避けて、家を出ても、それでも思いは変わりませんでした。」
「好きです、おかしくなるくらい好きなんです。」
そう言って、徳之は私に抱きついてきました。
「ちょ、あ、あなた・・」」
徳之は素っ裸でした。肌は冷たくなって鳥肌が立っていました。
「こんなに冷たくなって・・」
私は徳之の股間が物凄い事になっていることを忘れようとして言いました。
「早く服を着なさい」
徳之を引き離そうとしましたが、男の力です、私にはどうにもできません。
既に暗闇に目が慣れていました。
徳之の涙に濡れた切れ長の瞳が私の目をじっと見ていました。
その眼を見ると力が抜けてしまい、気づいた時には唇を奪われていました。
徳之は「好きだ。好きだ」と狂ったように言いながら
私の唇を吸い胸を揉みしだいてきました。
必至になって抵抗して、なんとか両手で胸をガードしていると寂しそうな声が言いました。
「俺、ここまでして、、拒まれたら、どうにかなってしまうと思う。
たぶん、死ぬと思う。」
「そんな!馬鹿なこと言わないで・・」
私が最後まで言い終わる前に、徳之は私の両手首を掴んで
強引に頭上に上げさせました。
「子供の頃からずっと貴女が好きだったから、俺は未だに童貞ですよ。
本当に切羽詰まって、告白したんです。もう俺のことなんか殺してくださいよ。」
「やめて、そんなこと言わないで・・」
腕から完全に力が抜けてしまいました。
それに気づいたのか徳之は素早く手首を放すと、
私のパジャマのボタンを外していきました。
「結構、着込んでるんだね」
徳之は照れたように言いました。
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出典:嘘のような本当の話
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